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ドラマ 詳細データダイヤル110番(第118回)黒い犬

『ダイヤル110番』は毎回、番組の冒頭で「この番組は事実または事実に基づいて構成され、警視庁、警察庁または全国の警察より資料を提供されたものである」との断りが流れる。そのことから本エピソードでは、ドラマの題材となった実在の事件の被害者から劇中の描き方について名誉毀損であるとの訴訟を提起された。「Nテレビは、会社重役Oの妻が夫の出張不在中に隣家に住む精神病の青年に刺殺された事件をヒントとして作成した「黒い犬」と題するフィクションドラマを放送したが、ドラマは前半においては上記殺人事件の事実がそのままとり入れられ、後半において、事件の真相は、夫が青年の病的精神状態を利用して同人を教唆し、ナイフを与えて妻を殺害させたものであったというストーリーに構成されていた。ところでこれを放送した『ダイヤル110番』なる番組は、毎回放送の冒頭に「この番組は事実又は事実に基づいて構成され、資料はすべて警察庁、警視庁並びに全国警察から寄せられたものであります」とのナレイションを挿入しており、その上この放送が上記殺人事件の2か月後であったこと、登場人物の氏名が上記事件の関係者の姓名と著しく類似していたことなどから、視聴者の一部に事実そのものが放送されているものとの誤解を与えたことが予想され、Oの勤務先に問い合わせてきたものもあり、Oが甚だしい精神的打撃をうけたことが認められた。本件はこの番組を放送したNテレビと、番組制作にあたった広告代理店Dに対して法務省人権擁護局長から一般勧告が行われているが、勧告文は次のように述べている。「……このような性格と経歴を持った番組のテレビドラマにおいては、ドラマのうちのどの部分が事実であり、どの部分までがフィクションであるか、一般視聴者にとってはその識別は必ずしも容易ではなく、全体を事実、あるいは事実らしいとして受けとる公算も大きいのである。加えられるフィクションの内容如何によっては、素材となった実際事件の関係者の名誉信用を傷つける等迷惑を与える場合のあることは、当然予想されるところである。……せっかく放送の倫理基準を作り、その基準の一つに人の名誉信用等を毀損するような放送をさけることを定め、その考査手続きまで設けながら、人の名誉の保全について、充分な機能を果たしえない運営になっていることなどは、人権擁護上誠に遺憾である。本件の『ダイヤル110番』の番組放送には、上述のように、この番組のドラマが事実に基づいて構成され、しかもその資料はすべて警察から提供されているという旨のなかば公認のナレイションが3年越に掲げられているのである。このナレイションのもとに放送される番組の一般に与える信憑性は、巷間にはんらんする実話物というレッテルによるものとは到底比較にならぬ程高いものである」と。【この項、文:有馬厚彦(書籍「法務研究報告書第55集第6号 プライバシーとマスコミ」(1968年、法務総合研究所刊)より引用)】」【異説】一部資料では、第119回と記載されている。
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1959/12/15~1959/12/15
放送時間 22:00-22:30 放送回数 1 回 連続/単発 連続
主な出演 鈴木 昭生五月女道子小山田宗徳旗  和子
主な脚本 村山 俊郎
主なプロデューサ 北川  信
局系列 NNN

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