文化庁芸術祭参加作品。「自分では会社に必要とされていると思っていた男にリストラの波が忍び寄る。しかし、幸いある程度の蓄えもあり、子供たちも自立した後。それなら妻と残りの人生をゆっくりと暮らそう、と思うが、妻から離婚したいと言われる始末。そんな夫婦が、ひょんなことからお互いの今後の人生を考え直す旅に出るのだが、その旅の途中で出会う様々な人たちとの会話で、今までの自分たちを見つめ直すのだが…。波多野浩一（西田敏行）は、スーパーの仕入れを任されている男。自分なりに部下の信頼も厚く、しっかり会社にも貢献していると自負している。そんな男が、ある日岩崎部長（小野武彦）に呼ばれる。話は浩一のリストラだった…。その日、彼は息子・明弘（宮迫博之）を誘い、ことの経緯を話しつつ酒を煽る。明弘はもう年を考えてもゆっくり過ごせば良いのではとアドバイス。母・夏代（松坂慶子）とゆっくり海外旅行でも行けばと言うのであった。息子のお陰で元気を取り戻し、第２の人生に向けて気合いを入れ直そうと、翌朝、夏代にリストラの話、旅行の話を切り出すが、妻からは意外な言葉が…。「離婚したい」と言うのだ。彼女の言い分は、第二の人生を歩み出すのなら、自分も第二の人生を歩み出したいという。夫も会社や家庭のためでなく自分の人生を生きて欲しいし、自分もそうしたいと…。「新たに自分だけの時間を過ごすために退職金を半分だけ下さい」と言う夏代に浩一は唖然となる。そんな浩一には、一つやらなくてはいけない大仕事があった。それは、部下の仲人。もう上司でもなく、その上離婚を言い渡されている自分…、そう、仲人は夫婦二人で務めなくてはならないではないか！しかし、仲人を頼んでいる部下・三浦（小林正寛）は、もう浩一の名前入りで案内状を出してしまっているし、式は郷里の福山、上司でなくなるのは誰にも分からないから、是非やって欲しいと言うのだ。【この項、TBS広報資料より引用】」車輌・菊池　謙寿、佳野三恵子、中村　吉男、広田　顕司。美術協力・家具は村内府中店、OKAY錦糸町店、maruni、セルコンガーデン、L de vie、OFFICEオルフ、日本光電、ファミリー、偕成社。ロケーション協力・えひめフィルム・コミッション、宇和島市役所牛鬼保存会、宇和島市商工観光課、うわじま牛鬼まつり実行委員会、田中蒲鉾本店、宇和町、宇和町観光協会、四国霊場四十三番明石寺、四国霊場五十二番太山寺、神戸フィルムオフィス、六甲オリエンタルホテル、四国旅客鉄道、スーパーエイブル、フォレストイン昭和館、かあさん、東京急行電鉄、TECO PLAZA、あざみ野駅、おそば増田屋宮崎台店、東京ビジネスホテル。協力・松栄。医療指導・堤　　邦彦、宮崎さつき。