漫画とヌードで売る週刊誌のハチャメチャ記者と、華道家元の娘とが織りなす恋愛劇。「週刊誌記者・山室（石坂浩二）が、生花の家元の一人娘・仙水（栗原小巻）をハダカにしようと考えた。最後の大物独身文化人たる仙水のヌードを巻頭に飾れば、使い込んだ三百万円の取材費などメじゃない、というわけなのだ。あれこれ接近の手管を考えているうち、ハム好きの相棒カメラマン沼田（柴俊夫）の車の無線に〝プシイ・キャット〟と名乗る女の声が飛び込んでくる。このプシイさんが仙水とは露知らず、山室はまず顔つなぎを、と仙水に会うが――。というような設定の第一回を見せてもらったが、これはどうやらコメディーらしい。さよう、たとえばマジメな顔つきの石坂が、いかにも週刊誌記者らしい質問を発し、小巻がこれにツンとした受け答えをするあたりなどがその例で、天下の美男美女も、なかなかやるじゃないか、と思わせるのである。が、一方で山室が友人の説得に動揺し、いっそ母校の教師になろうかナ、などと、これまたマジメに悩むくだりなどを〝正攻法〟で描きすぎ、その結果、コメディーらしい味が、いささか減殺されてしまった。第二回以降、どんな描き方になるか？【この項、毎日新聞1976/05/15付「視聴室」より引用（署名：地）】」