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ドラマ 詳細データてなもんや三度笠 前田製菓(第1話)若者よ!旅をしろ

関西地区で平均37.5%、最高64.8%(第199回)という高視聴率を記録した公開収録形式のテレビドラマ『てなもんや三度笠』(放送期間:1962/05/06~1968/03/31、全309回)の一編。なお全話通じた平均視聴率は37.5%(関西地区)、26.6%(関東地区)。第2回テレビ記者会賞受賞(澤田隆治の演出に対して)対象作品。第4回放送作家協会賞男性演技者賞受賞(藤田まこと)対象作品。「あんかけの時次郎(藤田まこと)・珍念(白木みのる)のコンビが珍道中をくりひろげる公開舞台もの。関西で60%という驚異的な視聴率をあげ、新しい上方コメディーと評判に。「二刀流」「一本槍」とシリーズ化。【この項、「TV40年 IN TVガイド」(東京ニュース通信社刊)より引用】。脚本の香川登志緒は後年記している。「『てなもんや一本槍』は戦国時代、『てなもんや二刀流』は慶安期、『てなもんや三度笠』は幕末と、時代設定の違いはあっても、そこに一貫して流れるテーマは、動乱期における庶民の弱さとたくましさ、そして名誉や地位はなくても、額に汗してコツコツと働き続ける者だけに幸福が訪れる…というものだった。そして時代の順番に「一本槍」「二刀流」「三度笠」と数字が並んでいることが、ひそかな作者の趣向であり、いたずらでもあったのだ。それだけに「四」はなかったのだともいえる。「二刀流」や「三度笠」は二や三であっても、個人の形容として使えるが、四に関してはそれがないのだ。「四天王」でも「四本柱」でも主役は四人でなければならない。だから、わたしは潔く、シリーズその四は断念したのだ。【この項、文:香川登枝緒(「まあ聞いてんか香川登枝緒です」(1990年、ファラオ企画刊)より引用)】」「当たり前田のクラッカー!」というスポンサーの前田製菓をもじった台詞が話題に。同時期に「やりくりアパート」がすでに制作されていたこと、当時はまだ脇役的存在だった藤田まこと主演であったため、関西の人気タレントを動員できず、東京のタレントを多数登場させ、東西融合の布石となったという。東京の喜劇人で出演しなかったのは森繁久彌、渥美清ぐらいだったといわれる。1年かけて東海道五十三次の旅を終え、引き続き中山道を通って大阪へ帰る新シリーズに転換して美空ひばりの弟・香山武彦をレギュラーにしてさらに人気歌手のゲスト出演が増えてミュージカル的要素も加わった。その後91回からは山陽シリーズとなり以降、九州、四国編を経て、1966年からは北陸シリーズと続いていく。東映と宝塚映画で劇場映画化されている。演出の澤田隆治と脚本の香川登志緒の仕事ぶりは凄まじいものがあったといわれる。「香川さんと沢田さんの二人も、ぜったいに妥協しない。二人のやりとりを見ていると、まるでケンカである。香川さんが沢田さんに殺されるんじゃないかと思ったこともあった。香川さんのほうも、沢田さんが納得いかない演出をしたら、トコトンまで食いさがってケンカしていた。ずっとあとになって、お二人の意見があわず、香川さんが『てなもんや三度笠』を下りられるのだが、お二人の妥協をゆるさない仕事に対するきびさが原因だろう【この項、藤田まこと著「必殺男の切れ味」(1983年、潮出版社刊)より引用】。」西川きよしが熊の役で出演することになり、わずかな着ぐるみシーンのために必死に演じて注目されたという。脚本の香川は回顧している。「彼のテレビ初出演が、1963年の『てなもんや三度笠』の熊だったことは、前に書いたことがあるが、そのとき彼は顔も写らず、名前も出ない熊役のために、<どうすれば熊らしく見えるか>を知るため、天王寺動物園に日参した【この項、文:香川登枝緒(「香川登枝緒の笑人閑話」(1987年、青心社刊)より引用)】」これ以降、吉本の芝居の熊役は西川きよしの十八番になったという。モノクロ放送。提供:前田製菓。【役名(演技者)】あんかけの時次郎(藤田まこと)、珍念(白木みのる)。【参考文献:香川登枝緒著「香川登枝緒の笑人閑話」(1987年、青心社刊)、前田五郎著「素晴らしき吉本芸人たち」(1999/09/25、同文書院刊)、上岡龍太郎著「上岡龍太郎かく語りき-私の上方芸能史-」(1995/01/10、筑摩書房刊)、WEBサイト「日本近代演劇デジタル・オーラル・ヒストリー・アーカイヴ(2019/09/13閲覧、https://oraltheatrehistory.org/)、資料「澤田隆治演出作品一覧」(冊子・企画書「澤田隆治のてなもんや交遊録-涙と笑いの裏側-テレビ30年史」(株式会社電通発行)綴込)、テレビ番組「鬼気~奇跡を呼んだディレクター~」(2021年11月19日放送、制作著作:ABC、ディレクター:藤田貴久)】
キー局 ABC 放送曜日 放送期間 1962/05/06~1962/05/06
放送時間 18:00-18:30 放送回数 1 回 連続/単発 連続
主な出演 藤田まこと、(以下、非レギュラー伴 淳三郎堺  駿二曽我廼家五郎八曾我廼家五郎八)、吉田 義夫星  千浪星  十郎石井  均岸田 一夫
主な脚本 (作:香川登志緒香川登枝緒))
主な演出 沢田 隆治澤田 隆治
局系列 JNN
制作会社 (制作:ABC)
音楽 野口源次郎、(以下は担当回不明…(効果:田中))
主題歌 藤田まこと「てなもんや三度笠」(作詞:香川登志緒香川登枝緒)、作曲・編曲:林 伊佐緒)(キングレコード
撮影技術 (以下は担当回不明…(撮影:北條 信之)(音声:綱本  守))
HP
美術 (タイトル:川串  誠

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