１年前に江戸から大阪にやってきた江戸屋音次郎（市川子団次）は江戸では知られる泥棒の名人。しかし、その彼がとあるやしきで大阪の横綱といわれる行者の玄達（藤山寛美）に先を越され目当ての香炉をさらわれてから、どうやらつきが落ちてしまったらしい。江戸の泥棒名人の面目にかけても、とやってきになった音次郎は、大阪中で最も盗みにくいもので、わざくらべをやろうと玄達に挑戦したのだった。大阪の横綱といわれるピカ一の大泥棒、行者の玄達と、江戸一の名人といわれる江戸屋音次郎との奇妙な泥棒合戦を、笑いと涙の中に描いたコミカルなドラマを藤山寛美と市川子団次の共演でおくる。【以上、読売新聞1961/04/02付より引用】【役名（演技者）】行者玄達（藤山寛美）、江戸屋音次郎（市川子団次）、お蝶（浅茅しのぶ）、又八（谷口完）、坊主（西山嘉孝）、役人（佐々山洋一）。