ケチでごう欲で、お互いに持病に悩む、いわば似た者夫婦ながら結婚いらい四十年、つねにけんかに明け暮れた老夫婦が、それぞれためこんだ小金に目を付け、青酸カリを手に入れて…という結城昌治原作のコミカルな推理小説「喘息夫婦」を大石隆一が脚色。主役の東野英治郎が演出する異色作。頭取十造（東野英治郎）、変わった姓だが銀行に縁があるわけではなく、区役所を定年退職して、いまは妻のスギ（岸輝子）と小さな店を真ん中から仕切って、亭主が雑貨屋、女房が駄菓子屋をやっているが、子の店をめぐって争いが絶えない。【以上、朝日新聞1965/12/01付より引用】放送当日の朝日新聞のテレビ欄ではタイトルが「猫と夫婦」と記載されているが、当日の読売新聞のテレビ欄は「猫とぜんそく」と記載されている。