黒い断層シリーズの第一作。「テレビドラマ」（現代芸術協会刊）1960/8-9合併号にシナリオが掲載されている。プロデュースした逸見稔は後年、本シリーズについて自著で回顧している。「推理小説ブームで、人気絶頂の松本清張さんが『週刊朝日』に連載中だった『黒い画集』のドラマ化を考えた。清張さんのところへお願いに行ったが、すでにこの作品は東宝が映画化権を取得していて、一部の作品とタイトルが使えず、清張さんのご了解のもとにテレビ番組は『松本清張シリーズ・黒い断層』とした。好評のうちに五〇回で惜しまれながら終了した。【この項、逸見稔著「黄門様はテレビ好き」（1993年、近代映画社刊）より引用】」【役名（演技者）】田村主任（芦田伸介）、戸田正太（北村和夫）、青木シゲ（千石規子）、床屋の女房（寺島信子）、渥美刑事（石田茂樹）、青木良作（河野秋武）、原刑事（伊藤久哉）、安田静子（福田公子）、Ｋ大教授（北沢彪）。