第28回「ブルガリア・ゴールデンチェスト国際テレビ祭」最優秀脚本賞受賞（市川森一）対象作品。文化庁芸術祭参加作品。300年の歴史を持つ富山県・八尾の「おわら風の盆」が物語の舞台。胡弓（こきゅう）と幽玄な踊りに親子のきずなを託した、芸術祭参加ドラマ。著名な指揮者、五十嵐肇（松本幸四郎）は美しいバイオリンのソリスト・明石麻衣（川井郁子）と恋仲で、人生の絶頂期にあるかに見えたが、失明の危機に直面していた。同時に、少女の幻影をしばしば見てしまう。そんなおり、故郷、八尾の幼なじみ杉村千鶴子（倍賞美津子）から「あなたの娘、亜季（綾瀬はるか）が嫁ぎます。最後のおわらを見に来てください」と電話がある。五十嵐は町流しの一行に加わり、胡弓を奏でながら亜季の後を歩く。しかし、その娘は亜季の友人だった。亜季は五十嵐の心ない一言に傷つき自殺していた。自責の念に苦しむ五十嵐の前に現れたのは…。幻想的で、まか不思議な物語。【以上、「朝日新聞」2002/11/23付「試写室」より引用。（署名・志）】。地上波NTSC方式では、2002/11/23、NHK総合「ドラマ」（土曜21:00～22:15）にて放送。指揮指導・榊原　　栄。富山ことば指導・大黒　幸雄。おわら指導・富山県民謡おわら保存会。