16歳の少年が強盗に襲われた。白昼、財布を盗み針金で縛りつけ、両膝をハンマーで砕く残虐な犯行。現場にはカラー漫画の犯行計画書が残されていた。「START」に始まり「STAGE CLEAR」で終わるゲーム感覚の計画。警視庁捜査一課の丹波肇（西村雅彦）は少年の犯行と直感する。翌日また16歳の少年が襲われた。今度は目撃者がいた。予想通り犯人は子どもたちだった。なんと犯行をビデオカメラで撮影していたという。同じ頃、文科省初等中等局総合学習センターの風見勇助（草なぎ剛）は、「少年犯罪は厳罰を課すよりも犯罪の背景にある社会の病理を除去しなければ解決しない」という警視庁主席審議官・栗栖宗一（風間杜夫）の講演に共感していた。その感激を伝えると、栗栖の勧めで、警視庁少年事件課にまた研修派遣され、丹波とともに連続強盗事件を捜査することになる。入院中の被害者は、一年前の中学生リンチ殺人事件の加害者四人のうちの一人だった。四人は少年院を短期で仮退院していた。彼らへの復讐？　しかし、殺された中学生の両親は風見には犯人に見えなかった。アリバイもあった。加害者四人のうち二人が襲われ、一人は行方不明。残る一人の少年の家に張り込む風見。目撃談通りの手口で少年の犯人グループが現れ、逮捕する。だが、手際よさ、残酷な手口、ビデオ撮影は、子どもの計画とは思えない。大人の黒幕がいる…。やがて犯人の少年少女に手紙で復讐をけしかけ、方法を指示し、資金を与え、ビデオを撮影させていた謎の人物＝「足ながおじさん」の存在が浮上する。誰が、なぜ、何のため、被害者の親でさえ考えなかった復讐をするのか…。スペシャル三作目。このシリーズでは、少年犯罪の原因の多くが家族＝親との関係の歪みにあるということが描かれてきた。一方で主人公の風見については、極端な偏食、シリーズの当初に出てきた他者との人間関係をうまく築けないというエピソードなど、成長期に何らかの問題があったことが示唆されるにとどまっていた。今回初めて風見の父・勇治（河原崎建三）が登場し、親子関係が描かれたことが注目される。【以上、文・練馬大根役者】多くの地域では、野球中継「ヤクルト対巨人」戦放送延長のため実際の放送時間が金曜21:10～23:02となった。スチール・副田　宏明。車輌・ドルフィンズ。撮影協力・三菱地所、品川クリスタルスクエア、菱栄ビルマネジメント、日新火災、サンプラザ、新宿パークタワー、ハーフタイム、東京ロケーションボックス・東京都、アニマルキャストnamco、コナミ。