長時間番組「'02FNS27時間テレビ」（土曜18:30～）の中でオンエアされた作品。「広島・尾道に住む平山周吉（宇津井健）、とみ（八千草薫）の夫婦は、次女・京子（小西美帆）に留守を任せ、子供の家を訪ねて上京する。しかし、長男で小児科の開業医・幸一（白井晃）、長女で美容院を経営する金子しげ子（映画では「志げ」。室井滋）、三男でカメラマンの助手・敬三（金子賢）は、目先の生活で精一杯で、歓迎されない。唯一、親身になってくれたのは、医師として派遣されたナイジェリアで三年前に死んだ次男・昌二の妻で、有能な編集者だったがいまは閑職にまわされている紀子（松たか子）だけだった。老夫婦はやがて居場所がなくなり、尾道に戻るが…。小津安二郎の1953年の映画『東京物語』（松竹）のリメイク版。時代を現代に置き換えているが、ストーリーは映画版のシナリオを生かした形になっている。とみ（八千草薫）の葬儀の夜のくだりにオリジナルのシーンが追加された。「精巧な作品だけにリメイクは容易ではありませんでしたが、子供側の心情を濃く描きたかったので、『死をもって知らされた自分を産んでくれた母の思い、温もり、存在の偉大さ。そして親の孤独に気づく子供達』の要素をオリジナルでクライマックスのシーンに足しました。「個で戦う」独立心の強い生き方が求められている現代だからこそ、家族が寄り添い助け合って生きて行くドラマを渇望されているのではないかと思います。それを念頭に置き、強調してみました。」（喜多麗子プロデューサー。フジテレビHPの番組紹介より）【この項、文・練馬大根役者】」スチール・得本　公一。医療指導・志方田実紀子。車輌・引地　一彦。撮影協力・パル・エンタープライズ、SST、ビデオフォーカス、ワインドアップ、東京メディアシティ、高橋レーシング、LAカンパニー、尾道市観光文化課、おのみち文学の館、尾道市立土堂小学校の子供達、熱海玉の湯ホテル、東京都観光汽船、DECKS、荒川商店ほか。映像協力・ワタナベエンターテイメント、「おそく起きた朝は…」「Virtua Fighter 4」SEGA（セガ）。写真協力・国境なき医師団。「FNN27時間テレビ　スペシャルドラマ」として放送された。当初放送予定は土曜21:30～23:30だったが、前の生番組放送「ミリオネア」延長のため予定より遅れ21:54ごろスタートした。「終了時間は23:46じゃなかったかなあ。【文・Gershwin Melody】」【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：練馬大根役者）】