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ドラマ 詳細データ岸辺のアルバム(誤り…岸部のアルバム)

第10回テレビ大賞、第15回ギャラクシー賞、ギャラクシー賞30周年記念賞(1993年実施)受賞作品。芸術選奨文部大臣賞受賞作品。多摩川べりの新興住宅街に住む商社マン・田島謙作(杉浦直樹)の平凡な家庭が、妻(八千草薫)のレコード会社の男・北川徹(竹脇無我)との浮気、夫の会社の買春あっせん、娘・律子(中田喜子)のレイプ→妊娠・教師(津川雅彦)との結婚-と、それぞれが秘密を抱え、それをすべて知ってしまった母親思いの息子・繁(国広富之)が悩む姿を描く。第十二回には家庭の秘密を一挙に息子が暴露、平穏な家庭が一瞬にして崩壊する。そして多摩川が台風で増水し、避難命令が発令される。この終わりに向かう盛り上がりは圧巻。八千草薫は従来にない過激な役で、出演をためらっていた八千草を山田太一自ら口説き落とした。電話を効果的に使ったのも当時としては斬新であった。唯一惜しむ箇所は劇中に出てくる田島家が川に流される場面。さすがに劇中に報道フィルムは使えなかったのかチャチな模型。京都で時代劇などのエキストラに近い役をやっていた国広富之が上京して初めて演じた本格デビュー作。「編成部の梅本彪夫が、東京新聞に連載されていた山田太一の小説『岸辺のアルバム』を、「この小説に興味を持つ人がいれば、ドラマ化の機会はあるのだが」と堀川(敦厚)に勧めた。その読後感を堀川はこう書いている。「この小説は、伝統的な幸福論に支えられてきた日本の家庭の内実が、すでに崩壊し始めている様子を、主婦・則子の恐ろしいほどの孤立感の中で描いたものだ。それまで誰も疑わなかった家族の意味が形骸化していることを、主婦の側から暴いている。小説の終わりでは一応家族の再生を予感させるようになっているが、則子の心の風景が克明に描かれて絶望的なリアリティがある分、救われない気分になるところがある」この則子の絶望は堀川を打ちのめしたが、則子の反面の希望が堀川を勇気づけて、『岸辺のアルバム』の制作は開始された。主役の則子には八千草薫の起用にこだわり、山田太一には脚本の改訂を申し入れた。普通タイトルバックの画面はディレクターが作るのだが、プロデューサーの堀川が制作、最終回のクライマックスを冒頭で明かした。そして主題歌は(『グッドバイ・ママ』に続いて)またジャニス・イアンにし、『ウィル・ユー・ダンス』を選曲した。さらに、「等身大ドラマ」というキャッチ・コピーを作り、宣伝に使った。プロデューサーの楽しさをたっぷり味わった番組だったという。その結果は世評も高く、テレビ大賞、ギャラクシー賞などを総なめにし、五回も六回も再放送され歴史的な名作と語りつがれた。しかし、平均視聴率では14%、やっと及第点を取れた数字だった。【この項、志賀信夫著「映像の先駆者125人の肖像」(2003/03/30発行、日本放送出版協会刊)より引用】」【役名(演技者)】田島則子(八千草薫)、田島律子(中田喜子)、田島謙作(杉浦直樹)、堀 先生(津川雅彦)、電話の声の男・北川 徹(竹脇無我)、秋山絢子(沢田雅美)、田島繁(国広富之)、沖田信彦(新井康弘)、篠崎雅江(風吹ジュン)、丘 敏子(山口いづみ)、川田時枝(原知佐子)、スナックの女主人(関悦子)。【出典:ドラマ本体のクレジット表示より採録(採録:古崎康成(1)-(15))】【参考資料:書籍「日本タレント名鑑'95」(1995/03/31、VIPタイムズ社発行)[木村英二の項]】
キー局 TBS 放送曜日 放送期間 1977/06/24~1977/09/30
放送時間 22:00-22:54 放送回数 15 回 連続/単発 連続
番組名 金曜ドラマ
主な出演 八千草 薫(1)-(15)、中田 喜子(1)-(15)、杉浦 直樹(1)-(15)、津川 雅彦(1)(3)(6)-(10)(12)(13)(15)、竹脇 無我(特別出演)(1)-(12)(15)、沢田 雅美(1)(3)(4)(6)(9)-(13)(15)、国広 富之(1)-(15)、新井 康弘ずうとるび)(1)-(4)(6)-(9)(12)-(14)、風吹ジュン(1)-(4)(6)(8)(9)(11)-(15)、山口いづみ(3)(4)(6)、関  悦子関 えつ子)(3)(8)(10)-(12)、村野 武範村野 武憲)(1)(2)(4)(5)(7)(9)(11)-(14)、水原 英子(9)(12)、ジョン・ホーランド(6)-(9)、本山可久子(1)(9)、山本  廉(4)(9)(12)-(15)、山中 康司(5)、睦  五郎(7)、久保  晶(15)、池田 恭子(9)(12)、高原美由紀(5)(8)(11)(12)、山本  武(12)、加川 三起加川 友里鳳  芳野)(12)、青柳 武志(12)、中井 啓輔(13)(14)、真田 五郎(13)、三沢 憲治(13)(14)、伊藤 正博(13)、山下 和行(13)、星   一(13)、石黒 正男(13)、野口  真(13)、清水  昇清水のぼる石部 金吉清水 大敬)(4)(13)、山田 登是(4)(13)、園田 裕久(5)、保積 春大(5)、草野 大悟(10)、小鹿  番(1)、市原 清彦(5)、阿部 徳昭(5)、山本 麟一(11)、奥野  匡(12)、タスティング・アムノン(1)、草薙幸二郎(4)、西  朱実(5)、三川 雄三(7)、国井 正広(7)、リチャード・ヤボンスキー(8)(9)、新村 礼子(10)、佐野 哲也(11)、松島 真一(9)(15)、桐原 史雄(12)、和田  周(12)、今村 原兵今村 源兵)(12)、青森  伸(1)、伊藤  豪(1)、みやけみつる(1)、三神 京子(4)、木下 陽夫川島 一平)(4)、茂木ひろみ(1)、阿部 知子(1)、高橋 園美(1)(11)、佐野多津子(1)、風間 文野(1)、原 知佐子(2)-(5)、川部 修詩(4)、伊庭  隆(4)、松田 茂樹(5)、六角 なお(5)、山科 志子(6)、早乙女まり(6)、フレドリック・ヘネシー(8)、ジョン・ロバートソン(8)、足立登美子(9)、門馬 勝美(9)、小林 砂子(10)、木村恵美子(10)、佐々木玲子(10)、大野富久代(11)、小松のりゆき(11)、市田 章子(11)、平松 伸悟(15)、中島 秀生(15)、川端 恵子(1)、飯沼ふみえ(1)、本多 和子(1)(11)、小林 淳一(1)、服  幸一(正しくは「服」には竹冠が付く)(1)、日野 道夫(2)(3)、木村 栄二木村 英二)(2)、谷口久美子(2)、コントXマン(2)、水沢 摩耶水澤 摩耶水沢 麻耶)(3)、倉富 勝士(3)、三沢もとこ(3)、佐々木 隆(3)、丸山  進(5)、ティム・ゴーハム(9)、キャサリン・オリリー(9)、ギ・ラドキ(9)、モニカ・スマゴン(9)、高木 マヤ(11)、泉  夕子(11)、山根 久幸(15)、田村 元治(15)、内田 尋子(15)、盛岡 正剛(1)、高橋 信男(1)、森浦 初枝(5)、尾崎 英二(5)、岸野 一彦(6)、深江はるみ(7)、佐藤恵美子(11)、近藤登美子(11)、高橋 京子(11)、桜井 順子(11)、石川 広子(11)、近藤 展弘(15)、山田 兼司(15)、伊藤  健(15)、海原 俊介(15)、吉田 太門(15)、川口 朱理川口 朱里)、芸プロ(1)-(3)(5)-(8)(10)(12)-(15)、セントラル・ファッション(13)、(技斗:国井 正広國井 正廣)(9)、)
主な脚本 山田 太一
主なプロデューサ 堀川 敦厚堀川とんこう
主な演出 鴨下 信一(1)(2)(5)(6)(8)(9)(11)(15)、佐藤 虔一(3)、片島 謙二(4)(7)(10)(13)(14)、堀川 敦厚堀川とんこう)(12)
原作 山田 太一「岸辺のアルバム」(東京新聞出版局刊)
局系列 JNN
制作会社 (製作著作:TBS)
制作 大山 勝美、(制作マネージャー:宮田 吉雄(クレジット表示なし))
音楽 小川よしあき、(音響効果((1)は「音響」と表示):平田 研吉(1)-(9)、直井 清明(10)-(15))
主題歌 (テーマ曲:ジャニス・イアン「ウィル・ユー・ダンス」)
撮影技術 (技術:中島 靖人)(映像:藤田 義昭(1)(5)(6)(8)(10)(12)-(15)、名佐原昭雄(2)(7)、安藤 健治(3)、梅津 義文(4)(9)(11))(照明:田中 豊治(1)-(12)、正木 正登(13)(14)(15))(音声:大友 武士(1)-(12)(15)、山田 紀夫(13)(14))(カラー調整:浅利 敏夫(1)(3)(5)-(7)、小野 英夫(2)(4)(8)-(15))
美術 (美術デザイン:山田  栄)(美術制作:小泉 好文(1)(3)(5)(6)(8)(10)-(15)、清水 専三(2)(4)(7)(9))(化粧((2)(4)のみ「メイク」と表記):佐藤 チエ(2)-(8)(10)-(15))

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