「弁護士の神里公太郎（寺尾聰）は、６年前に妻を亡くし、一人息子・邦夫（高橋隆大）と神戸で暮らしている。ある日、神里は邦夫と奈良の大和路にサイクリングに出掛けた。大和路を巡りながら古池の探検を始めた２人は偶然「南部山荘」という資産家の別荘の敷地内に入り、そこの池で男の水死体を発見する。男は南部山荘の管理人・一色高次だった。翌日、神里は高木病院の院長からの依頼でやって来た病院事務長の河中俊吾（高田純次）と会う。高木は神里に知り合いの相続人捜しを頼みたいという。相続人を捜しているのは、偶然にも前日事件のあった南部山荘の持ち主・南部寿美だった。神里は河中が話を終えて事務所を出た直後、河中の悲鳴を聞く。河中は何者かにナイフで切り付けられたと言い、手から血を流していた。神里はこれも南部家に何か関係することなのかと胸騒ぎを感じる。翌日、神里は南部寿美と直接会う。寿美（三ツ矢歌子）は夫にも一人息子にも先立たれ身内がいないため、初恋の人・杉沢鏡太郎を探し、約35億円ある南部家の財産を譲りたいと言う。寿美と鏡太郎は阪神大震災の際に偶然再会したが、その居場所は既にわからず、もし本人が亡くなっていた場合は、鏡太郎の直系の子供に財産を渡すというのだ。寿美は、鏡太郎と一緒に写っている写真と、鏡太郎から届いたという葉書を神里に差し出した。飛鳥の消印が押されたその葉書には「香具山を貫き通し飛鳥なる池のほとりにあを見つらむか」という和歌が書かれていた。それは寿美が送った和歌に対する返歌だった。数日後、誰が情報を流したのか、寿美が財産贈与の相手を探しているという記事が新聞に記載された。それを見て、寿美の姪だという女性・西村美和子が夫の康夫と現れる。美和子は、寿美が自分を嫌っていたために身内がいないと嘘を言ったと言い、赤の他人に財産がいくのはおかしいと主張する。神里は周囲が騒がしくなっているであろう寿美の身を案じ、家へ電話する。しかし寿美に電話を取り次ごうとした家政婦は、階段の下で頭から血を流して死んでいる寿美の姿を発見する。【テレビ東京広報資料より引用】」地上波ではTX系「水曜女と愛とミステリー」枠で2002/03/06、水曜20:54～22:48に放送された。法律指導・津田　浩克（弁護士）。車輌・水野　　貴、平井　明夫。撮影協力・神戸フィルムオフィス、奈良フィルムコミッション、宝塚ワシントンホテル、宝塚チボリ、ワールド。写真提供・共同通信社。【出典：ドラマ本体クレジット表示（採録：古崎康成）】