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ドラマ 詳細データ尊像紛失事件

生放送ならではのエピソードのために後世に伝えられ広く知られている。冒頭、金庫の中の仏像が盗まれていなければならないのにスタッフが抜き忘れ、金庫を開けるやいなや仏像がまだあり、「あっ、ない!」というところを「あっ、ある!」と言ってしまったという。以後、ストーリーが続かなかったことはいうまでもない。「主演俳優は不明ですが、ないはずの仏像を発見した(笑)のは、高麗五郎という役者さんです。なおニュースソースは、このドラマの演出を手掛けた秋田英雄氏が、日本テレビの社報に書かれたエッセイです。【文・よじろー】」なお、このエピソード、書籍「テレビ作家たちの50年」(NHK出版)など一部資料では『怪人二十面相~消えた仏像』というドラマで発生したとされているが真相は本データのとおりだという。原作者の戸板康二は自宅で放送を見たときの「衝撃」を後年語っている。「ぼくの『尊像紛失事件』というのを、NTVでやったんですよ。これは役者が大事にしている観音様の像が、舞台からかえってくると紛失しているという場面なんですが、これはナマの時代なんです。役者が、初めに拝んで楽屋から出て行って舞台をつとめて楽屋にかえってきて、ハッと見ると尊像がないというところですが、カメラがパンすると観音様がまだ写っているんですよ。(笑)ぼくはかえってきざなんだけれども、お任せしますと言って、一切けいこにも立ち合わなければ、現場にも行かない。家でテレビを見せていただきますと言ってたわけですよ。それがいけなかったんで、ぼくが行っていればフロアー・ディレクターに笑ってくれ(片づけてくれ)というわけなんだけれども、ぼくは家で見ていたんですよ。観音様がまだ立っていたときの心臓の凍りつくような感じ。だって、それがなくなることで事件が始まるんですから。その役者はいまの高麗五郎君なんですよ。彼はいきなりその観音像をパーンと手で払って、下へ落として「ないない」と言ったんだ。(笑)ところが、それで話の筋がすっかり変わってくるんですよ。そうすると、役者はあったものをないと騒ぎ立てたということになっちゃう。結局、何が何だかわからなくなってしまって、翌々日ぐらいのテレビ批評に、それを見た人は明らかに過失だということが分かっていて書いたのか、あるいはぼくの原作を読んでいて書いたのかもしれませんが「ないはずの尊像が立っていてそれを役者が払い落とすという、視聴者にとっては作品のスリル以上のスリルを味わった」。(笑)ところが、NTVではちょど阿木翁助さんが本部長になったばかりだったし、阿木さん自身も何かにそのことを書いています。いつもは、ドラマが終わると作者から電話がかかってきたりして、いろいろいわれるのをある意味では楽しみにして、デスクで待っているんだけれども、このときだけは私はスッと帰った。(笑)その後に、高麗五郎君にどこかで会ったときに、あんなに困ったことはなかったと言っていましたよ。【この項、戸板康二「連載対談マイクはなれて」(対談相手:加藤道子)(「放送文化」(雑誌、日本放送出版協会刊)1972年3月号より引用)】」
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1959/08/26~1959/08/26
放送時間 22:00-22:30 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 スリラー劇場 夜のプリズム(第32回)
主な出演 英  太郎金田竜之介松本高麗五郎市川染之助)、中村万之丞中村吉十郎宮内 順子南  美江久門 祐夫伊吹  武中田 舜堂近藤  隼奥野  匡山口 正夫高橋荒木 一郎谷口  香
主な脚本 (脚色:戌井 市郎
主な演出 秋田 英雄
原作 戸板 康二「尊像紛失事件」
局系列 NNN
制作会社 (制作:NTV(芸能局))
HP

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