個人タクシーの運転手とその仲間たちの友情をタテ糸に、毎回タイプの違ったヒロインを登場させて、人生の苦しさ、おかしさをつづる一話完結のドラマ。東京・佃島で独り住まいをしている個人タクシー運転手、黒田軟骨（伊東四朗）が主人公。仲間の花田（梅宮辰夫）やその妹、小巻（木内みどり）、スナック〝花と蝶〟のおかみ・蝶子（ちあきなおみ）など、なにかと面倒をみてくれる友達はたくさんいるが、つれ会いに恵まれない。軟骨には別れた女房との間に八歳になる娘（五十嵐里恵）がおり、父の硬骨（西村晃）にあずけていたが、硬骨も最近は恍惚気味。娘のためにも早く妻を迎えたかった。そんな彼に、蝶子との共同経営者、花代（いしだあゆみ）が嫁にくることになった。ホレた軟骨が、やっと口説き落としたが、いざ結婚式当日になって思わぬハプニングが……。古き良き時代のフランス映画の小粋な味をドラマで、というのが狙いだそうで、セーヌ河を隅田川に、シャンソンを〝艶歌〟に置きかえたアイディアは面白い。伊東は期待通り好演。欲をいえば、ドラマにもう少し〝しゃれ気〟がほしいところで今後、演出の久世光彦の腕の見せどころ。【以上、毎日新聞1982/12/01付「視聴室」より引用（署名：Ｎ）】協力：三松(1)、田丸セーター(1)、銀座ジョセフィーヌ(1)。提供：ノエビア化粧品、相互銀行、TOKYO IGIN、梅丹本舗、エステー化学、三陽商会、日本図書普及（株）、金鳥、保谷クリスタル、チャコット、キーコーヒー。【各回サブタイトル】第１話「花嫁衣裳をぬけ出た女（誤り…花嫁衣裳をぬけ出した女）」。【役名（演技者）】黒田軟骨（伊東四朗）、花田秀次郎（梅宮辰夫）、花代（いしだあゆみ）、黒田硬骨（西村晃）、花田小春（木内みどり）、茨木蝶子（ちあきなおみ）、白川アケミ（吉行和子）、千田ミツ（菅井きん）、金丸五郎（及川ヒロオ）、家田圭介（ミスター珍）、ホリー（ベンガル）、萬田好三（太宰久雄）、叶 大次郎（徳久広司）、マリ子（常田景子）、みさ子（神崎じゅんや）、象ちゃん（小林朝夫）、黒田チエ（五十嵐里恵）、リリー（沢木佳代）、美和子（横尾美美）、萬田夫人（高山千草）、花屋（松尾智照）、老人たち（近松敏夫、飯田テル子）。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成(1)）】【データ協力：マーキュリー】【参考資料：webサイト「YouTube」】