1892年（明治25年）、東京の骨とう屋の娘・青山光子は、店先でけがをした外国人、オーストリア・ハンガリー代理公使のハインリッヒ・クーデンホーフ・カレルギー伯爵をやさしく介抱したことから、知りあい、やがて結婚する。伯爵夫人となった光子と７人の子どもたち、そして、欧州共同体へと発展したパン（汎）ヨーロッパ思想の提唱者リヒヤルト・クーデンホーフ・カレルギーの生みの親としての光子など、彼女の伝記をたどりながら国境を越えた愛と思想をドラマとドキュメンタリーでつづる。光子の夫・ハインリッヒを演ずるのは、一昨年10月から教育テレビ「やさしいドイツ語」の講師をしているドイツ人のミヒャエル・ミュンツァーさん。ミュンツァーさんはパリのコンセルバトワールを卒業、映画、テレビなどで活躍している俳優で、ジャン・コクトーの下で助監督をつとめたこともある実力派。【以上、「グラフNHK」（財団法人NHKサービスセンター発行）1973/03/01号より引用】「明治の半ば、商家の娘として生まれた青山光子の半生を、吉永小百合が主人公を演じ、同時に光子を取材していく心情世界に光を当てるエッセー・ドラマであった。【この項、鳥山拡著「日本テレビドラマ史」（映人社刊）より引用】骨董屋の娘・光子とハイリッヒの国境を越えた愛と思想。スケールの大きい愛の物語。【各回サブタイトル】第一話「牛込区納戸町」、第二話「ボヘミアの城」、第三話「実説・カサブランカ」、第四話「ECとウィーンの墓」。【データ協力：TATANKA】【参考文献：小林由紀子著「ドラマを愛した女のドラマ」（1995/11/06、草思社刊）、「グラフNHK」（財団法人NHKサービスセンター発行）1973/03/01号】