竹林の中にひっそりと暮らす茶道師匠の未亡人。偶然、二十数年ぶりに亡夫の友人と再会。二人の間に、静かな大人の愛が燃え上がる。が、年老いた姑を残して再婚はできない…。松宮香子（山本富士子）は義母の静（南美江）と、京都・北白川の竹林に囲まれた、ひっそりとした一軒家に住んでいる。医者だった夫が死んでから、香子は茶道教室を開く静を手伝い、茶道の師匠をしながら、静かな日々を過ごしていた。夫の七回忌がすんだこのごろ、姑の静は香子にもう一度幸せになってほしいと、さかんに再婚を勧める。が、香子は年老いた静を一人残すことはできないと考えていた。亡夫の墓参りの帰り、静が足を捻挫した。付き添っていった大学病院で、香子は偶然、亡夫の学生時代の友人・野口（丹波哲郎）と再会した。出演の松原千明と石田純一は本作での共演から６年後の1988年９月、結婚した（のちに離婚）。【データ協力：高校教師】