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ドラマ 詳細データ高瀬舟 前編・後編

映画監督の吉村公三郎が演出・脚本を手がけた。吉村は当時、読売新聞で経緯を語っている。「NTVの阿木さん(芸能局長)から、TVドラマの演出をやってみないかと勧められたのはだいぶん前の話である。その時は、テレビはなんといってもわれわれ映画界の敵、その軍門にくだるのはいさぎよしとしない、などと半分冗談めかして負け惜しみをいい、お断りしたのだったがその実は自信もなかった。この四月になって少し暇があったので、かねがね興味を持っていた森鴎外の「高瀬舟」を一時間もののTVドラマに書き友人に見せたら、彼はそれを阿木さんにわたしてしまった。もちろん自分で演出しようなどと考えてもいなかったところ、それもやってみろとのこと。いささかロウバイし不安にもなった。しかし「高瀬舟」のような素材は地味すぎて、今日のごとき状態の映画会社で映画化するとはとうてい考えられない。テレビの普及で茶の間から動かなくなったおとなたちのための番組ということも考えられる。とにかくアレヨアレヨと思う間に準備はどんどんすすめられた。配役も決まった。映画と違って無理にスターを使う必要がなく、個性と演技力でかなりぜいたくに俳優が選べるのはたのしい。6ロールにわけて、ビデオで3日間の撮影である。リハーサルははじめ6日間取ってあったが、結局は4日ぐらい、それも夕方から4時間ぐらいずつだ。映画に比べて拙速主義なのには驚いた。1ロールごとに二度くらいN・Gを出したが、これも余り例のない事だという。仕事が終わるのはいつも夜半過ぎ、夜業になれない私は多少参った。自分なりに知恵はしぼったつもりだが、さてでき上がりはどんなものだろう。時間のつごうで半分にちぎって二度にわけて放送(7月の予定)する事になったので、ドラマとしてはちょっと片輪になったのは残念である。気持ちがよいのはスタッフの人たちが皆若くて張り切っており、しろうとの私によく協力してくれたことだ。この若々しいフンイキだけでもどうやら勝負がきまったとつくづく感じたことである。【この項、読売新聞1962/06/17付「日曜サロン」より引用】」提供:三共。
キー局 NTV 放送曜日 放送期間 1962/07/06~1962/07/13
放送時間 22:00-22:30 放送回数 2 回 連続/単発 単発
番組名 文芸アワー
主な出演 森  雅之原   泉丹阿弥谷津子北上弥太郎北上弥太朗)、安部  徹早川  保坂東 簑助
主な脚本 吉村公三郎
主な演出 吉村公三郎
原作 森  鴎外
局系列 NNN
制作会社 NTV

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