夫が花江というバーのマダムと深い関係にあるフサ子（東郷晴子）は、夫を信じ切って献身した自分のおろかさと、裏切られた悲しみに泣きくずれた。傷心のフサ子は夫と別れ、むすこの幸一（加藤恒喜）とふたりだけのわびしい生活をはじめたが、年月がたつにつれて憎んでも憎みきれない夫の姿がなつかしく思い出されるときもあった。幸一は母のこんな心のうずきに気づかないのか、父が花江と結婚すればすべてがうまくおさまると思いこんで、花江と父に結婚をすすめた。高校生の幸一とガール・フレンドの妙子（紅美恵子）の目を通してみた大人たちの愛と憎しみのさまざまな姿を描く。【以上、読売新聞1962/06/18付より引用】一部資料では、演出：せんぼんよしこと記載されている。【役名（演技者）】幸一（加藤恒喜）、フサ子（東郷晴子）、秀造（北沢彪）、花江（木村俊恵）、妙子（紅美恵子）。