あまりにも純粋な魂の持ち主であり、生活のことをかえりみない恋人を捨て、商事会社で羽振りをきかす男のもとへ走った女流画家の卵。前の恋人が自殺しても彼女は平然としていたが親友から「人を愛することのできぬ人が絵をかけるはずがない」と決めつけられるにおよんで、もっと大切なことを忘れていたことに気づいた。生きるとはどういうことか、生きていながら死んだような生活の中では「愛する」こともできぬことを提示するドラマ。【以上、読売新聞1962/12/26付より引用】村木良彦の演出デビュー作。一部資料では1962/02/26放送と記載されているが誤り。提供・花王石鹸。