現代の青春をテーマに五人の若者たちがその青春を明るくのびやかに生きる姿を描いてゆく。話は一週一話完結のスタイルをとり、その間に、青春のもつさまざまな問題を描こうとする一時間のワイド・ドラマ。五人の主人公は、いずれも二十代の新劇のホープたちで新田昌宏（民芸研究生）、丹羽研二（万喜羽社）、寺田農（文学座研究生）、金井進二（民芸俳優教室）、それに今春俳優座入りした賀来敦子。また、作者も三十歳前後の新進ライターをそろえる。【以上、読売新聞1962/07/07付より引用】戦争孤児を主人公にしたドラマだったが内容的な問題からスポンサーが難色を示し途中で放送中止になってしまったという。森川時久は、このときのうっぷんをドラマ「若者たち」につなげたという。「フジテレビ土曜夜の連続ドラマ『われら青春』は、われわれ若い者が考えてみなければならない問題をいつも提出してくれる。とくに８日の「さまよい」（津久田一正作）は〝友だちの必要性〟〝学生のあり方〟〝親に対する子どものあり方〟などを教えてくれた。そして、われわれは親の愛情に甘えすぎて、自らを弱い人間にしていないか、自分たちの罪を案外、世間の罪に転嫁してはいないだろうかと反省させられた。毎週１時間で完結の形なのでもの足りない時もあるが、登場する人物の善意がそれを補ってあまりあるといえよう。【この項、読売新聞1962/12/15付「放送塔」より引用（文：山田 功［東京都墨田区・18歳・高校生］）】」【各回サブタイトル】第10回「熱球に悔なし」（1962/09/08放送）、第23回「さまよい」（1962/12/08放送）、第24回「廿歳になりました」（1962/12/15放送）。