「坂手小判屋にゃ籍はいらぬ、おたつ小袖の裾ではく」と村の盆踊りにも歌われたたつは、五十を越したいまでも女盛りを思わせるほど若々しく美しい。小判屋代々の名主の血筋をひいた彼女の気品と美貌は祖母のころから伝わる松竹梅の縫い取りをした朱珍のうちかけに象徴されていた。【以上、読売新聞1962/08/16付より引用】「武田ロマン劇場」（放送期間1961/10/12～1963/04/11）の一編。【役名（演技者）】たつ（淡島千景）、琴路（富士真奈美）、残月（坂東三津五郎）、露木（花柳喜章）、良吉（武内文平）。