各藩ともに緊縮財政で、一度浪人すれば帰参が難しいのはもとより新規召し抱えもかなわない。つてを求めて仕官に狂奔する者、浪人暮らしも板について気楽に世を過ごす者、依然あだうちへの執念にとりつかれている男など浪人長屋もさまざま。たまたまここに舞い込んだ用心棒稼業の野牛伍太夫（原保美）をめぐる三人の浪人者、大川剛兵衛（河津清三郎）、猿江三々郎（森健二）、叶修作（和田孝）の一つの糸にたぐられたそれぞれの人生模様を、ペーソスと笑いのうちに描く。【以上、読売新聞1961/06/25付より引用】【役名（演技者）】大川剛兵衛（河津清三郎）、お葉（花柳小菊）、野牛伍太夫（原保美）、炎（柳川慶子）、猿江三々郎（森健二）、叶修作（和田孝）、水町数之進（江見俊太郎）、おはん（簡野典子）、お吉（柏木優子）、お紋（水沢麻耶）。