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ドラマ 詳細データかんざし(簪)

森光子は後年、本作の思い出を自著で著している。「生放送で覚えているのは井伏鱒二先生原作の『簪(かんざし)』というドラマで、演出はまだ青年だった和田勉さんでした。山あいの小さな温泉宿を訪れた小説家に土地の芸者さんが淡い恋心をいだくという味わい深い物語でした。和田さんは粘っこく演出します。夜の九時から東京のNHKであるJOAKからニュースが流れることになっていました。八時四十九分くらいまではこの『簪』をやるのですが、ドラマが少しずつ延びていきます。「あと三分、三分だけちょうだい」役者が演じている間にも、スタッフが東京に必死に電話をし、延長してもらったのですが、とうとう九時三分になっても終わりません。ラストの大切なカットが飛んでしまいました。ラジオの本当に小さなスタジオに二畳、三畳のセットを幾つも建てて行ったり来たり。次のセットに着く前に、相手役はセリフをしゃべり始めています。途中で季節が変わるときは、人前で着替えました。私はそのころ着物をツーピースにして、動いている間にはぎとってもらっていました。「重ね着上下セパレーツ方式」という自分だけの言い方を考え出して、冗談半分に呼んでいました。ストーリーの展開を先取りして、着ぶくれがわからない程度に重ね着しておくのです。走りながら上半身の着物がはぎとられ、次の場面の衣装になるわけです。歌舞伎の引き抜きにヒントを得たものです。「重ね着上下セパレーツ方式」で私が血相をかえて奮戦している間中、和田さんは大声でジョークばかりおっしゃっていました。【以上、森光子著(内田洋一氏構成)「人生はロングラン 私の履歴書」(2009年、日本経済新聞出版社刊)より引用。文中記載の放送時間は残存している記録と相違している】」一部では森光子のテレビドラマ初出演作とされているが誤りで実際には本作より先行して『人間誕生』(1955)が制作、放送されている。【役名(演技者)】納村(吉田正文)、太田惠美(森光子)、片田江先生(関本勝)、旅館の主人(高桐眞)、旅館の番頭(堀内一市)、隠居(川田甫)、肥大漢(永野達雄)、写眞屋(蓬莱泰三)。【参考文献:NHKクロニクル(2018/08/31参照、http://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/)】
キー局 NHK 放送曜日 放送期間 1955/12/28~1955/12/28
放送時間 19:30-20:00 放送回数 1 回 連続/単発 単発
主な出演 吉田 正文森  光子関本  勝高桐  眞高桐  真)、堀内 一市川田  甫永野 達雄蓬莱 泰三大阪放送劇団
主な脚本 (脚色:小田 和夫
主な演出 和田  勉
原作 井伏 鱒二
局系列 NHK
制作会社 NHK
音楽 十時 一夫

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