一女性のアパート放火未遂事件を通して、いつまでたっても解決されない住宅問題と、賃貸契約の実情にメスをあてる。アパートの契約期限切れで立ち退きを迫られていた田島清子は、途方に暮れついふらふらと建物に放火した。火事はボヤ程度だったが、彼女は放火未遂罪で起訴された。事件以来、強行に立ち退きを迫って家賃も受け取らない家主・相良美紀の態度に義憤を感じた田中弁護士（沢本忠雄）は、すぐさま家賃供託の手続きをとった。同時に、家主が借家法を正確に守っているかどうかさぐった。その結果、このアパートでは子どもが生まれると賃貸契約は解約となり、それで追い出された夫婦がいままでに30組もあることが分かった。【以上、読売新聞1963/10/23付より引用】【役名（演技者）】弁護士・岸本昇（仲谷昇）、弁護士・田中良平（沢本忠雄）、弁護士・久保宏子（南風洋子）。