ある運河沿い。村雨太郎（伊東四朗）は軽トラックにこしらえたラーメン屋台で、その夜も営業を開始していた。同行しているのは息子の一郎（中村雅俊）。わけありで事務所を失った弁護士の一郎は、この車に「出張弁護いたします」ののぼりを立て、かろうじてその資格を世にアピール。依頼人を待ち続けていた。そんな二人の前に、田尻美紀（佐藤仁美）と大沢圭介（東根作寿英）が現れた。「法律相談ですか？」喜々として迎える一郎だが、二人はここで待ち合わせをしているという。そして、やがて現れたもう一人の男性は、女性の父親で田尻航平（田中健）と名乗った。その時航平を見た太郎は、かつて警部だった自分が逮捕した金庫破りの名人だと思い出した。実は航平は、結婚間近の娘のために、その相手となる男性に自分の過去を洗いざらいぶちまけ、何の心配もなく娘に幸せになってほしいと考えたのだ。「人生はいつどこからでもやり直せる」と言って自分を更正させてくれた恩人・太郎の目の前で…。太郎、一郎親子もこの光景には心を打たれた。だが、その翌日のことだった。都内で金庫破りが発生。久里浜（半海一晃）、金沢（鈴木修平）が捜査を展開するも、なかなか犯人は捕まらず、同じ手口の犯行はその後も続いた。後輩の久里浜から意見を求められた太郎は、その巧妙な手口から、一瞬、田尻航平の犯行を疑った。【以上、フジテレビ広報資料より引用】