ヒット曲「涙そうそう」をモチーフにして始められたTBSの「涙そうそうプロジェクト」。その一企画として、全国から寄せられた6855通の「大切な涙の思い出」体験談のなかから選ばれた挿話をドキュメンタリーとして取材し、3分から6分程度のミニドラマが六本放送された。以上が筑紫哲也、長澤まさみ司会による第一部で、番組後半の第二部では「広島・昭和20年8月6日」(インターナショナルバージョン)が再放送された。【以上、文・練馬大根役者】「2004年10月、TBSテレビ放送50周年プロジェクトとして、「涙そうそうプロジェクト」がスタートしました。このプロジェクトは全国の皆様から、"大切な涙の思い出"をお寄せいただき、テレビやラジオの番組、ドラマ、映画にしていこうというものでした。この応募作品の中から、昨年橋田壽賀子脚本・黒木瞳主演のドラマなど数々の作品が生まれました。BEGINが作曲した心に残るメロディーに森山良子が情感をこめて詩をのせ、1998年に誕生し、2001年に夏川りみによりカバーされ、累計100万枚を超える大ヒットを記録した国民的名曲、「涙そうそう」をモチーフにこのプロジェクトはスタートしました。「涙そうそう」とは、沖縄の方言で、「涙がとめどなく流れる、ぽろぽろ止まらない」という意味です。泣きたいときは我慢しないで思い切り泣けばいい。泣くだけ泣いたら、もう一度明日に向かって歩き出そう…。涙に洗い流された素直な心には希望が浮かび上がり、きっと暖かく優しさ溢れる感動が沁み渡るはず。そんな、「涙の物語」が、わずか3ヶ月の応募期間の中で、6855通も寄せられました。たくさんの人の心に届けたい、たくさんの尊い涙の物語がありました。今回、この番組の第一部は、その中から選りすぐったすばらしい感動の名作の数々をドキュメンタリーや短いドラマ形式など、様々な映像手法でご紹介します。一生心の中にメソメソと生き続けていたであろう悲しみを拭い去ってくれる作品。悲しみに支えられて生きてきた自分を初めて見つめ直させてくれる作品。行き場のない無念の気持ちを心の底に押し込めて、乗り越えようとする尽きぬ努力に心打たれる作品。戦争で肉親や愛する人を失い、60年経った今もなお、その悲しみを鮮明に心に抱かせてくれる作品…。人の死とは何と悲しいものなのだろうか。でもとても不思議なことに、心の中の個人的な悲しみが私たちの心を確実に慰め、励ましてくれていると感じられます。そして、これらの作品は涙と共に私たちを励ましてくれる明日への希望であると同時に、戦後60年、昭和・平成の日本人が何に向き合い、涙し、戦ってきたのかを思い起こさせてくれる貴重なドキュメントであり、またすばらしい心の遺産でもあります。いくつもの涙に支えられ、人は生きる…。この秋、この番組と共に、永遠に心に残る感動の涙があなたを包み込みます。第二部は、昨年の秋に放送され、好評を博したドラマ「広島・昭和20年8月6日」をお送りします。1945年の広島で、あの一瞬まで夢に向かって生きた3人の姉妹とその弟の、原爆投下までの20日間を描いたこのドラマは、テレビ史上最大級のスケールで制作・放送され、大きな感動と話題を生みました。今年の7月には、世界のテレビ番組の最高峰を決めるモンテカルロテレビ祭にも出品され、グランプリこそ逃したものの、アジアの作品としては唯一ノミネートされ、大きな話題となりました。「涙そうそうプロジェクト」の中でも出色の感動作をノミネートされたインターナショナル特別篇でお届けします。【この項、TBS広報資料より引用】」「ドキュメンタリー・ドラマを含めた全挿話のタイトルは以下の通り(放送順)・「生きている証」「守ってください」「忘れたくない」「がまんがまん」「雨の匂いに送られて」「かくれんぼ」「幸せになるんや」「電話ボックスの兄妹」「夫婦」「白い割烹着」「みっちゃんとコンペイトウ」「サンディエゴの桜」「Always with you」。【この項、文・練馬大根役者】」撮影協力・湘南藤沢フィルム・コミッション、西さがみFC・小田原市、江戸川区、星野写真館、調布病院。取材協力・The U.S.S.Walke Association)写真提供・毎日新聞社。映像提供・毎日放送。美術協力・R、日本光電。衣裳協力・Silky、ACEVEST。【データ協力・練馬大根役者】