沢田（布施博）と石毛理髪店の常連・中川（渡辺哲）が、独身の中高年のためのお見合いパーティーに参加。たまたま沢田らの姿を見かけたまどか（余貴美子）は、会場内の様子を垣間見た。このパーティーは、『ブーケ』という結婚仲介業者の主催で、社長の藤原朋美（原日出子）は、幸せな結婚のお手伝いをしたい、とにこやかに挨拶する。１週間程して、まどかは、中川から、会場で会った女・寺島瑞穂（青田典子）が恋人か夫らしき男とマンションの一室に入ったのを目撃した、との相談を受けた。『ブーケ』が行う仲介は、パーティー、会員登録、お見合い、交際などをするたびに金が掛かる仕組みになっており、中川は自分が騙されたのではないかというのだ。まどかは、さっそく『ブーケ』を訪ね、朋美、その息子で専務の俊介（浜田学）、事務長の刈谷杏子（石井苗子）から事情を聞く。これに対し、朋美は、瑞穂が間違いなく独身で、男性会員を集めるための「サクラ」ではないと言い切る。そして、杏子は、証明をするとばかり、まどかを連れて瑞穂に会いに行った。ところが、瑞穂に会って事情を聞いたまどからは、その言いぐさにア然となった。恋人の存在を認めながらも結婚はしないという瑞穂は、結婚仲介のシステムを使って安全にいろいろな男と遊んでいる、と開き直ったのだ。もちろん、まどかと杏子は怒り心頭で、杏子はすぐに退会の手続きを取らせてもらう、と席を蹴った。杏子の話によると、朋美は高校時代の同級生。卒業後、あまり付き合いはなかったが、朋美の夫で東都大教授の藤原俊治（並樹史朗）が３年前、交通事故で死亡したのがきっかけで再会。杏子は頼まれるままに、朋美が立ち上げた『ブーケ』を手伝い始めた、というのだ。そんな中、瑞穂の他殺死体が自宅マンションで見つかった。昼は派遣社員、夜はクラブのホステスをしていた瑞穂の男性関係はかなり派手で、沢田は、瑞穂の携帯の着信記録から捜査を始める。事情聴取に対し、朋美は俊介と一緒に会社の事務所にいたとアリバイを主張。このことは、会社で残業していたという杏子が証明した。だが、目撃証言から、俊介が事件発生時に瑞穂の部屋の前にいたことが判明。それ以前にも、何度も瑞穂の部屋を訪ねていたことが分かった。沢田らに追及された杏子は、朋美に頼まれて嘘のアリバイ証言をしたと供述し、朋美は瑞穂が“サクラ”だったと明かした。そして、取り調べを受けた俊介は、部屋の前まで行ったものの、中には入れなかったと犯行を否認した。まもなく、俊介の証言から、現場にあった古いタイプの電話録音テープに、俊介の亡き父・藤原俊治の声が入っていたことが分かった。テープの内容は、藤原が愛人らしき相手にやさしく語り掛けているもの。瑞穂が藤原のゼミの生徒だったことから、２人の関係が愛人関係に発展したことも十分予想された。沢田は、夫とのかつての不倫関係を知った朋美が、瑞穂を殺したのではないかと考えるが―。【以上、日本テレビ広報資料より引用】「消費者生活相談所の相談員が、幼なじみの刑事とともに事件を解決するシリーズ。今回は結婚仲介業者の女性会員が殺害され、隠れた男女の愛憎が浮かび上がる。生活相談所の相談員、石毛まどか（余貴美子）は、派遣社員の寺島瑞穂（青田典子）が結婚仲介業者「ブーケ」の客寄せ会員では、と調べ始める。男性関係が派手な寺島は、自宅で首を絞められ死亡した。最初の容疑者は、寺島とつきあっていた「ブーケ」の専務。交通事故で死亡した専務。交通事故で死亡した専務の父と寺島との関係も疑われ、母で社長の藤原朋美（原日出子）にも嫌疑がかかる。カギは寺島の部屋で見つかった電話機の録音テープだ。余とその夫役の中村梅雀は息がぴったりで、演技も自然。家庭不和や不倫というどんよりしたテーマの中で、理想の夫婦像を示していた。【この項、「朝日新聞」2005/02/15付「朝日新聞」「試写室」より引用。署名：岩本哲生】」車輌：マエダオート。取材協力：GINZA AveniR。撮影協力：北区中央公園文化センター、ワタベ・ウエディング、横浜ビジネスパーク、SOFITEL TOKYO。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成）】《4:3》