婚約中なのにリストラされて探偵の修行をしている堤（津田健次郎）と先輩の吉田（古田新太）は、閉め切った部屋の中から望遠鏡で隣人を見張っている。単身赴任の規則正しい生活の男ながら、その妻からの浮気調査の対象なのだ。吉田は先輩風を吹かせて、態度がデカい。そのくせ、やって来た借金取りには弱い吉田。また、所長がやってくると、吉田は態度を豹変させるので、堤は呆れる。その夜、男が若い女性を部屋に招き入れたところを撮影する堤。ところがそのデータを送信する前に吉田が消してしまう。俊也がフィルムを買いに出た間に俊也の彼女である〔ユミコ〕が訪ねてくる。吉田は〔ユミコ〕を向かいの男のマンションへ行かせ、それを撮影して、浮気の証拠写真としてしまう。ついにキレた堤は、吉田の妻に電話をかけ、向かいのマンションに行かせる。怒った吉田は向かいの部屋にナイフを手に…実は向かいの男や借金取りを含む全ての人間は、興信所の関係者で、〔ユミコ〕の登場だけが計算外の新人研修だったのだ。【以上、文・市村】協力・HEART-S、Winds。