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ドラマ 詳細データ灯 大道易者 前編・後編

演出の山田勝美が本作について放送雑誌で振り返っている。「易者というと一種の専門的な知識によって客の悩みに答えを与える商売と思われているが、実はフェイス・ツゥ・フェイスの身上相談役が本当の仕事なのである。いわば庶民の灯台である。だから題を『灯』とした。画の方も、こわれた水道管と、易者の行灯をタイトル・バックに使って、水と明り――つまり灯台見立てとして、作品のテーマを暗示して見た。音楽は斉藤超氏にたのんでロシヤ民謡「ともしび」をアレンジしてもらい遊んでみた。カメラの手法としては一人称を用いた。大道易者という特殊なシチュエイションが、それを可能にすると思ったからである。従来の一人称ドラマが、カメラを主人公の視線に置きかえようとしたのに対して、私は主人公の存在そのものをカメラに置きかえてみようとした。だから彼の視線を忠実に追うことを避けたのである。話は年老いた大道易者と果物屋の少女の淡いラブロマンスである。全体を詩的な雰囲気で包まなければならない。詩に挿絵は禁物である。易者を演じた北村英三さんの顔を一度も画面に出さず、そのことによってドラマの主人公のイメージを小説の主人公のように観客の心の中に造型してもらいたかったのである。それから、しごく当然のことだがテレビが映画と対等に活用し得るのは、空間の深みである。セット・デザイナーの岩野氏におねがいして一杯セットの広場とし、カメラ前の易者と観客との芝居の背後で、常に、もう一つのドラマが進行している様に仕組み、両者のモンタージュと縦の構図を充分生かすことによってテンポを出していきたいと思った。だからカット数は極端に少く、前編は4カット、後編は7カットしかなかった。【この項、文:山田勝己氏(「放送ドラマ」(清和書房刊)1960年1月号より引用)】」【参考文献:「放送ドラマ」(清和書房刊)1960年1月号】
キー局 NHK 放送曜日 放送期間 1959/11/09~1959/11/16
放送時間 21:00-21:30 放送回数 2 回 連続/単発 単発
番組名 現代人間模様(第十六話(第31回~第32回))
主な出演 北村 英三桜田千枝子高森 和子武  周暢山村 弘三玉生 司朗
主な脚本 茂木 草介
主な演出 山田 勝美
局系列 NHK
制作会社 NHK(大阪放送局)
制作 佐々木英之助
音楽 斉藤  超
美術 (セット・デザイナー:岩野

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