山中で熊に襲われた放浪の天才画家・山下清は、長野県木曽郡樽川村にある奈良井宿に辿り着く。そこには旅篭「かめや」と旅館「つるや」という向かい同士にありながら反目し合っている宿屋があった。娘の好意で清は「かめや」で働くことに。彼女は同じ営林署で働く「つるや」の息子と恋人の関係にあったが、親同士が仲違いしているため、結婚したいと言い出せないでいた。そんな彼女の不本意な見合い話をブチ壊した清はクビになり、「かめや」を追い出されてしまう。しかし診療所の医師が清の正体に気付いたため、手のひらを返したように「かめや」の主人と「つるや」の主人夫婦の態度が変わり、清は「つるや」に連れて行かれて、そこで逗留して絵を描くことになる。そこで清が描いた絵は鶴と亀が仲良くしている絵柄で、ついには「かめや」の主人と「つるや」の主人夫婦は仲良くすることになり、若い二人の交際は認められることに…。【以上、文：市村】協力：長野県木曽郡樽川村役場、樽川村のみなさん。【演技者…役名】「芦屋雁之助…山下清（放浪の天才画家）、森下愛子…旅篭「かめや」の娘（奈良井営林署に勤めている）、野村昭子…旅館「つるや」の内儀、出光元…旅館「つるや」の主人、なべおさみ…旅篭「かめや」の番頭（後に跡継ぎになる）、本間優二…旅館「つるや」の息子（奈良井営林署に勤めている）、伊藤克信…旅篭「かめや」の娘の見合い相手（松本市の地主の息子）、新井量大…旅篭「かめや」の娘の見合い相手の父親、渡辺康子…旅篭「かめや」の娘の見合い相手の母親、菅原ちね子…旅篭「かめや」の仲居、麻世れいら…ポン太（旅館「つるや」にいる芸者）、林家英平…奈良井診療所の医師、名古屋章…旅篭「かめや」の主人（妻は亡くなっている）。【この項、文：市村靖介】」【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：市村靖介）】