男運が悪く、出会った男は不幸で身を滅ぼしてしまうという女が、様々な人生を送っている姿。前年に結婚した岩下志麻と篠田正浩の主演・演出コンビによる作品。「きょうから七回にわたっておくる岩下志麻主演の時代劇。江戸前期の浮世草紙作者、井原西鶴の作品に題材をとった作品。岩下志麻の演じるヒロインお春は、繁栄と享楽の元禄時代を肯定的に楽しく生きようとした女だったが、男運が悪く、出会った男たちはみな不幸に襲われ、身をほろぼしたり別れたりしてしまう。お春は運命のまにまに流され、十八歳の宮中の女官から殿様の側室、島原のおいらん、女中、おかみ、そして五十過ぎての売春婦と有為転変の人生を送る。西鶴の全作品からすぐれたエピソードを選び、それをひとりのヒロインの流転の人生にまとめてつづることで、西鶴の大河ドラマといえるものに仕立てる構想。また楽しく生きたいと願うヒロインの人生態度にポイントを置いて、それを西鶴風の笑いのタッチで描いてゆく。ドラマの筋運びは、一回ごとの新しいエピソードと新しい相手役で、毎回完結しながら連続していく形式。【この項、「読売新聞」1968/08/16付より引用】」同じ時間帯に『文五捕物絵図』(NHK)が放送されており視聴者層が重複しており、見る側として選択に苦しんだと思われる。提供：日清サラダ油ほか。各回のサブタイトルは以下のとおり。第１回「初恋ブラック」、第２回「お子様ランチキ」、第３回「千両箱ゲーム」、第４回「恋文チェンジ」、第５回「猫はリリーフ」、第６回「大犬ブルース」、最終回（第７回）「元禄ストップ」。