「オペの順番」…密猟者が西表島で一匹のイリオモテヤマネコを捕獲した。それから数時間後、西表島を出航する乗船に乗り込む列にB・J（声・大塚明夫）はピノコ（声・水谷優子）と一緒に並んでいた。そこへやって来た田中代議士（声・宝亀克寿）は、並ぶ客を秘書たちに止めさせ、悠々と客船に乗り込んでいった。出航した船の中で、田中が記者（声・園部啓一）を相手に西表島の観光開発計画について語っている時、別の席で眠る密猟者（声・難波圭一）の荷物がドタッと動いた。麻酔が切れたイリオモテヤマネコが木箱の中で暴れているのだ。周りの客に騒がれ、密猟者が気まずそうにデッキに出ると、イリオモテヤマネコは箱を破って操縦室へ逃げ込み、船長（声・中田和宏）の顔に飛びつく。 その拍子に船長は舵を大きく切ってしまう。船が大きく揺れたため、トイレから出てきた田中は転んでイリオモテヤマネコの入っていた木箱の破片でケガをし、若い母親（声・伊藤美紀）が抱いていた赤ん坊（声・谷井あすか）も腕にグラスの破片が刺さってケガをする。船長の顔から剥がされたヤマネコは壁にぶつかり、その拍子に斧が落ちてきてイリオモテヤマネコの腹部に当たってしまう。ケガ人が出たため、船長が乗客に医者はいないか呼びかけた。 ピノコはB・Jが医者であることを明かす。B・Jは自分が無免許医だと説明するが、それでも田中代議士は治療費をいくらでも出すから赤ん坊より先に診てほしいと訴えた。とその時、B・Jはイリオモテヤマネコもケガしていることに気付く。B・Jは田中と赤ん坊の母親に治療費として１千万円を要求、さらにやり方に文句をつけないという条件を出す。田中と母親がその条件を飲むと、B・Jは最初にイリオモテヤマネコの手術を始めようとする…。「消えた針」…B・Jはある大手術を無事に成功させたが、山田野医師（声・大木民夫）から人間の体をあなどるとしっぺ返しを食らうと忠告を受けた。そして、B・Jはこの言葉の本当の意味をピノコの友人、シャラク（声・佐藤ゆうこ）の一件で思い知ることとなる。 両親が仕事で海外にいるため、姉の和登（声・小野涼子）と暮らすシャラクはいじめられっ子の中学生。ある日、手下２人（声・石井真、小野大輔）を引き連れたいじめっ子のコング（声・岩田光央）に捕まり、額に貼った絆創膏の下を見せろと迫られるが、偶然通りかかったピノコに助けられる。これをきっかけに２人は仲良くなり、ピノコはシャラクの体を鍛えてあげることになった。そして、２人が空き地で組み手をしていると、突然、シャラクは胸を押さえて倒れてしまう。中央街病院に搬送されたシャラクは昏睡状態。シャラクが難病だと知ったピノコはB・Jに友達を助けて欲しいと訴える。B・Jはシャラクの手術が難しいと知り、執刀する替わりに１千万円用意しろと病院の医師団に要求。同席していた姉の和登は要求を受け入れ、B・Jに手術をお願いする。B・Jは見事なメスさばきで無事に手術は成功した。B・Jは簡単な点滴静注は病院の医師に任せ、 ピノコと病院を後にしようとしたその時、大慌ての医師たちがB・Jのところへ駆け寄ってくる。手術室へ戻ったB・Jは医師たちから点滴静注をしている時に事故が起こり、 注射針が折れて静脈の中を流れていったという説明を受ける…。【以上、読売テレビ広報資料より引用】