手塩にかけて育てた愛しい我が子が、産院で取り違えられた他人の子と知ったら…。しかも小学校入学を目前に双方の子供を交換する事態になったら…。あってはならない新生児取り違え事件の渦中に、何の前触れもなく突然引きずり込まれたとき、そこには想像をはるかに絶する悲劇が押し寄せる。たったひとつの産院のミスが、二つの家族を苦しみに陥れ、親も子も人生の歯車を狂わされてしまう。そして、親子の絆はねじれていく…。この作品は、1971年に実際に起きた、赤ちゃん取り違え事件の被害者である二組の家族を、17年間に渡って取材してきた、奥野修司著作の「ねじれた絆」をモチーフにしたノンフィクション・ドラマ。情けと血のつながりの間で苦しむ親たちの姿。二つの家族を持ってしまった子供たちの葛藤。17年の歳月をかけて二組の家族がたどったこととは。そして家族とは一体何なのか。親としてあるべき姿とはどういうものなのか。失われつつある家族の絆や愛を改めて見つめ直したい。娘・里美（美山加恋）の小学校入学を控えたある日、公務員の剛（辰巳琢郎）は妻・幸子（賀来千香子）の浮気を疑った。里美が持ち帰った血液型の記号を見て、自分たち夫婦にはありえない型が記されていたからだ。だが、剛の疑いは里美を出産した産院からの電話で氷解する。里美は6年前の同時期に同じ産院で産まれた、もう一人の新生児と何らかのミスで取り違えられていたことが分かったのだ。何の疑いも持たず、６年間自分の子として里美を育てた剛と幸子は苦悩の末、相手の家族と面会する。取り違えられた実の子が暮らす磯田家は漁師の信夫（六平直政）と妻・美千代（池上季実子）の間に、里美と同じ年の実（斉藤晶）をはじめ、４人の子がいた。しかも姑夫婦まで健在の大家族だった。紆余曲折の末、お互いに実子を交換することになったが、それが二つの家族を大きく狂わす事態に発展してしまう。実の母と知りながら、素直にそれを受け入れられない里美と実。あからさまな反抗や、逃げ帰ることなど、彼女たちの抵抗は激しく続く。生まれてから６年の間、それぞれが目の前の母親を何の疑いもなく実の母親だと信じて疑わなかったあげくの抵抗だった。しかも、美千代には、幸子には考えられない複雑な家庭事情が隠されていた。【以上、TBSチャンネル広報資料より引用】車輌：マエダオート、コンガス。撮影協力：西伊豆　戸田村、戸田村役場、戸田漁業協同組合、戸田村観光協会、戸田小学校、石原　泰司、中島　速見、金刺　貴彦、戸田村のみなさん、西伊豆　土肥町、ペンション　マリンメイツ、土肥町観光協会、米崎のみなさん、フィルム・コミッション伊豆、千鳥観光汽船、静岡県富士宮市、ホテル日航成田、ホテル日航ウインズ成田、よみうりランド、International monster Co,Ltd.、東海旅客鉄道。《16:9》