海藤典子（とよた真帆）は、新進気鋭のコーディネーター。アルカキット・デパートの婦人服売り場で働いている。一流と言われるアルカキットのウインドウを任されて初めての日、典子がマネキンの飾り付けをしていると一人の男が近づいてきて「足を運んで輸入した甲斐がある」と言う。実はこの男、輸入商社の社長・山田政一（西岡徳馬）だった。この出会いが典子の人生を変えた。山田の会社「ソワ・ダール」と専属契約を結び、仕事は軌道に乗る。そして典子は山田と恋愛関係に。二人は逢瀬を重ねる。しかし、山田には妻・キヌ子（藤真利子）がいた。キヌ子は、夫の浮気に気づき、情緒不安定になっていく。化粧をしては落とし、しては落としを繰り返したりする。睡眠薬を多用しているため、心臓にも負担がかかり、外出もままならない。そのキヌ子が、突然、会社にやってきた。会議室に乗り込んだキヌ子は山田に「心から私を愛してる？」と聞く。山田はその場を取り繕い「今夜は早く帰る」と約束する。しかし、典子が風邪で会社を休んでいると知った山田は彼女のマンションに一直線。この日が妻・キヌ子の誕生日であることもすっかり忘れ、かいがいしく典子を看病する。慌てて自宅に帰った山田は、妻の恐ろしい姿を見てしまう。部屋にはぐちゃぐちゃにつぶれたバースディケーキと不気味な表情で包丁を握るキヌ子の姿が…。夫に裏切られ続けたキヌ子の精神状態は、限界に達しつつあった。そんな中、山田は典子の妹で看護士のマユリ（川合千春）とその婚約者・中川雄作（渡辺いっけい）に出会う。中川が心療内科医と聞いた山田は、妻の行動について相談した。そしてキヌ子を入院させようと考えるが、その事を知った典子は、キヌ子をそこまで追いつめた罪悪感に苛まれ、山田に別れを切り出すのだった。その頃、キヌ子は山田が隠し持っていた離婚届を発見し、錯乱していた。山田が帰宅するとキヌ子によって部屋が荒らされ、山田の衣類はビリビリに切り裂かれている。キヌ子は「別れるくらいならあなたを殺して私も死ぬ」とカミソリを振り回した…。数日後。キヌ子は無念のまま謎の死を遂げる。そしてその魂はさまよい、山田や典子の前に、姿を現す。恐怖に怯える人々。一体誰がキヌ子を殺したのか。やがて、その疑いは山田に向けられるのだが…。【以上、TBS広報資料より引用】【役名（演技者）】海藤典子［服飾コーディネーター］（とよた真帆）、山田政一［輸入商社の社長］（西岡徳馬）、中川雄作［マユリの婚約者で総合病院の心療内科医］（渡辺いっけい）、海藤マユリ［典子の妹で看護士］（川合千春）、山田キヌ子［政一の妻］（藤真利子）、遠藤くみ［山田家の家政婦］（松阪隆子）、林田ユキ［山田家の家政婦］（小森琴世）、松本［弁護士］（須永慶）、長瀬政夫［運転手］（根本博成）。