ブルガリア・ゴールデンチェスト国際テレビ祭受賞対象作品。中3の竹村奈央子は共働きの両親と3人暮らし。「互いに干渉せず、尊重しあう」のがルールで、家族関係はうまくいっていた。ところがこの春、漁師だった祖父を引き取ることになってから家の中がおかしくなり始めた。祖父は健康を害したため、奈央子の父が面倒を看ることになったのだ。祖父は、ご飯を食べ散らかしたり、夜中に奇声をあげたり、近所を徘徊して警察に保護されたりとおかしな行動ばかり取る。祖父を引き取った事を避難する奈央子に、父は「おれたちの家族なんだ。背を向けるわけにはいかない。」と言うが、彼女には祖父は単なる迷惑な存在にしか映らない。人間関係の希薄ないまどきの中学生が、祖父と行動を共にしながら少しずつ理解を深めていく姿を通して、老人との関わり合いや家族のあり方を考える。