三重県伊勢市を訪れた放浪の天才画家・山下清（芦屋雁之助）は、子授け地蔵に願をかけている久子（清水由貴子）と知り合う。その後、夫婦岩で絵を描いていた清は、空飛ぶ円盤を目撃、続いて森の中で宇宙服のような衣装を身に付けた女性（佐野量子）に遭遇する。洋服姿に変身したその女性・ジュジュは、地球人と仲良くするために遠い惑星から円盤で訪れたと言い、清とともに伊勢市内を散策する。ジュジュは右手首に謎の装置を装着していて、そこから発せられるエネルギー波は物体を自由に操ったり、老女の曲がった腰を真っすぐにしたりなど、超能力めいた様々な機能があった。その後、赤福本店で謎の男にご馳走になる清だが、男は姿を消し、清が食い逃げ犯と間違えられてしまう。その窮地を救ったのは、そこでパートをしていた久子だった。久子の家に連れて行かれる清だが、久子の夫・政夫（おりも政夫）は清が伊勢神宮のそばで出会った人力車の車夫だった。二人が子供を授からないことを悩んでいると知った清は、ジュジュを探し出し、謎の装置で子供を授けることは出来ないのか尋ねてみる。清の願いを受け入れたジュジュだったが、そのためにエネルギーが減少して寝込んでしまう。ジュジュと一緒に来て地球の食べ物の調査をしているという同僚のポケポケ（芦屋小雁）を探すことになる清は、ジュジュから特殊なメガネを手渡され町に出る。ついに赤福本店でポケポケを発見した清は、ポケポケに事情を説明してジュジュを回復させてもらう。元気になったジュジュは宇宙へ帰ることになるが、その様子を目撃した政夫と久子はその瞬間の記憶を消されてしまう…。懐妊したらしい久子たちに貼り絵を渡して去って行く清。人力車の客（柳川昌和）がその絵を見て放浪の天才画家・山下清の作品だと気付くが、すでに清は旅立った後だった。【以上、文：市村】車輌・ランナーズ。ロケーション協力・三重県、伊勢市、財団法人世界祝祭博覧協会、伊勢志摩スカイライン、百五銀行、遷宮伊勢の会、赤福。【演技者…役名】「●芦屋雁之助…山下清（放浪の天才画家）、●佐野量子…ジュジュ（宇宙人）、●おりも政夫…山田政夫（観光の人力車の車夫）、●桂春蝶…夫婦岩そばの土産物屋の主人、●山口京子…夫婦岩そばの土産物屋の主人の妻、●小松健悦…青果商の男性（釣りをしていたポケポケが荷車の荷台からリンゴを失敬する）、●中井かよ…海部美千代、●柳川昌和…人力車の客（清の描いた絵を見て山下清だと気付く男性）、●芦屋小雁…ポケポケ（宇宙人。地球の食べ物を調査している）、●清水由貴子…山田久子（山田政夫の妻。赤福本店でパートをしている。版画も手掛けている）。【この項、文：市村靖介】」【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：法水、市村靖介）】