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ドラマ 詳細データ迷宮課刑事おみやさん

東京で一番暇な警察署、草壁署。その中でも一番暇な資料課。資料課は過去に迷宮入りした事件の資料も集まることから、迷宮課と呼ばれていた。そこの所長、鳥居勘三郎、通称おみやさんと配属された新人婦警、七尾洋子。ある時、太ももに刺青の入った少女が殺される事件が起こる。それを聞いたおみやさんは、10年前のある事件を再捜査する。過去の事件と共通点をみつけた2人だったが、当時は、容疑者が数多く存在し…。【以上、チャンネル銀河広報資料より引用】本作では完成後に放送順序が局の意向で変更されることになったという。本作の助監督を務めた三池崇史が後年、自著でそのいきさつを記している。「第一話が完成していながら、いきなり放送自体が飛ぶという事件が起こった。古手川祐子さんが婦人警官になって、その街に初めてくるというところからドラマは始まる。そして、警察署内をまわっていく。署長の小林稔侍さんに挨拶。こんなモノローグが導入部になる――「地下の資料室に〝おみやさん〟という変わった人がいます」。おみやさんと初めて会って挨拶するシーンがあり、今度は街の状況が描かれる。あと、おみやさんが、本当にのんびりした、役に立たない昼行灯(ひるあんどん)みたいな男だということを見せるシーンがあった。そして、一つの事件があり、それをおみやさんなりに解決するという内容だった。特別変わったところもない、本当の意味での第一話。なぜかそれが、放送されなかった。第二話から始まった。局側の判断だったとしか思えない。俺たち制作してる側からみれば、そんなことになる理由は何一つなかった。おそらく局の人間にとって、その第一話が単に面白くなかったんだろう。テレビ的には、その導入の部分がかったるかったのだ。局が気にしていたのは内容じゃない。大切なのは視聴率だった。彼らは、作品としては見ていなかった。それは、映画を作っている人間からしてみれば、普通のスタートの仕方だった。映画の人間たちが作っているテレビドラマと、局側が求めるテレビドラマの世界が、すれ違っていた。この『おみやさん』の一件があった後ぐらいから、どんどんフィルムで撮る連続もののテレビドラマは減っていく。『おみやさん』の第一話が飛ばされたという事件は、映画会社からテレビドラマの世界に入ってやってきた人たちの仕事が、どんどんなくなっていく一つの大きなポイントだった。『おみやさん』の時は、作家側、あるいは現場側、もしくは作っている映画会社がテレビ局に文句を言えなくなっていた。やっぱり一話からやらないとおかしいだろ、という理屈が通らない。五話か六話で視聴率が少し安定してから、ようやく放送された。一、二、三、四話、それぐらいまでは視聴率が落ちないようなものを、こだわって流す。だから、五回目で少々変な作品が流れてもかまわない、そういうことだった。『おみやさん』の第一話は、何の処理もしないでそのまま放送された。処理すると、それだけ金がかかる。ダビングだって、もう一回しなくちゃいけなくなる。見ようによっては、回想に見えるかもしれない。だが、どう見ても第一話でしかなかった。番組が始まって、もう五回目だというのに、登場人物が「初めまして」なんて、やっている。初めましてじゃないだろ!と、突っ込みを入れるしかない。だったら、最初から、その回をまるごと飛ばせばいいんじゃないか、という話だ。しかし、枠の回数自体は決まっているから、それはスポンサーの手前できない、一本なくなるというのは大変なことだ。しかし、もう一本、追加で作るかというと、そんなものに金をかけるはずもない。たぶんスポンサーもそれはそれで、文句も言わなかったんだろう。要するに、視聴率の数字上には影響がなかったんじゃないだろうか。いきなり第一話が始まって、見ているほうがヘンだって思って数字が落ちてしまえば大問題になっていたはずだが、落ちなかったのだろう。『おみやさん』を見る人は、基本的にはそれまでも見てきた人だ。逆に言うと、初めて見た人なら「おっ、丁寧じゃん。初めて見る俺でも分かる」というように思ったかもしれない。熱心に見てる人は「あれ?おかしい」と思うだろうが、テレビの番組としては、それを狙ったわけではないにしても、アリはアリと言えるものだった。だが、そうなると、何を信じてどうするのかという基準や指針が、なくなってしまう。最初からそういうコンセプトを立てた上でやっていれば面白いかもしれない。だが、最初からコンセプトなどなかった。第一話というものは、なにせ紹介編だ。事件が起こるのが、どうしても三十分くらい経ってからになってしまう。その三十分という時間が、テレビにとっては死んでる時間だった。【この項、文:三池崇史氏(三池崇史著「監督中毒」(2003/07/05、ぴあ株式会社刊)より引用)】」各回のサブタイトルは以下のとおり。第1話「10年前のボタン刺青死美人が今日…!」、第2話「5年前の行きずり殺人が今日…!」、第3話「15年前愛妻を殺されてゲイに変身した夫が今日…!」、第4話「13年前の夫婦交換心中が今日…!」、第5話「3年前の妊娠女子高生殺しが今日…!」、第6話「15年前のOLレイプ未遂事件が今日…!」、第7話「6年前の婦女暴行事件が今日…!」、第8話「1年前の花の17才女子高生殺しが今日…!」、第9話「7年前の奪われた美女「シモーヌ」が今日…!」、第10話「15年前の非行OL殺しが今日…!」、第11話「6年前の美人教師の転落事故死が今日…!」、第12話「5年前の未亡人焼身自殺事件が今日…!」、最終話「6年前に消えた暴力団サギ師が今日…!」。協力:にっかつ撮影所、トヨタ自動車。【役名(演技者)】おみやさん(緒形拳)、七尾洋子(古手川祐子)、狩野タマ(園佳也子)、兵藤刑事(戸浦六宏)、中畑刑事(新藤栄作)、大滝刑事課長(小林稔侍)、七尾署長(織本順吉)、岡田刑事(桜金造)、高村刑事(三井太介)、赤猫ママ悠子(二宮さよ子)、珍来軒店員(野見山夏子)。
キー局 ABC 放送曜日 放送期間 1985/08/02~1985/11/08
放送時間 21:00-21:54 放送回数 13 回 連続/単発 連続
主な出演 緒形  拳緒方  拳…誤り)(2)(4)、古手川祐子(2)(4)、園 佳也子(2)(4)、戸浦 六宏(2)(4)、新藤 栄作(2)(4)、織本 順吉(4)、小林 稔侍(4)(2)、二宮さよ子(2)(4)、桜  金造(2)(4)、三井 太介(2)(4)、野見山夏子(4)、(以下、非レギュラー山城 新伍(1)、ひし美ゆり子(1)、田中こずえ(1)、金子 勝美(1)、菊地 優子(2)、花沢 徳衛(2)、山西 道広(2)、掛田  誠(2)、山田 博行(2)、側見 民雄(2)、市川  勉(2)、武川 信介武川 修三武川 修造)(2)、一橋 大介(2)、佐藤  弘(2)、松原  昇(2)、福島美由紀(2)、外間 啓子(2)、峰岸ルミ子(2)、中本 寛子(2)、左 とん平(3)、田岡美也子(3)、小坂 一也(4)、茅島 成美(4)、堀光  昭(4)、千葉 裕子(4)、坂井寿美江坂井すみ江坂井すみゑ)(4)、麻  ミナ(4)、阿部  渡(4)、今西 正男(4)、宮寺 康生(4)、太地 琴恵江川 菜子江川のり子)(4)、関根 大学(4)、仁禮 美佐(4)、鞠子みゆき(4)、佐藤  弘(4)、松原  昇(4)、金田 明夫(5)、牛原 千恵(5)、三崎 奈美(5)、長谷川 弘(5)、赤塚 真人(6)、宮内  洋(6)、水沢 有美(6)、監物 房子(6)、藤山 律子多田きみ子)(6)、一色 彩子(7)、南城 竜也(7)、須賀不二男(7)、三谷  昇(8)、新井 康弘(8)、石垣恵三郎(8)、柳亭 風枝(8)、西田  健(9)、吉野由樹子(9)、平野  稔(9)、丸岡 奨詞(9)、牟田 悌三(10)、絵沢 萌子絵沢 萠子松田 友絵)(10)、井上 博一(10)、小森みちこ(10)、内田  稔(11)、光石  研(11)、大山  豊(11)、水木  薫(11)、下塚  誠(12)、斉藤 康彦(12)、藤波 雅代(12)、滝口 順子(12)、吉田日出子(13)、番  哲也(13)、クロキプロ(4)、(格技指導:高瀬 将嗣(4))
主な脚本 篠崎  好(2)、鴨井達比古(4)、長野  洋田上  雄
主なプロデューサ 北畑 泰啓(スタッフ・アズバーズ)、杉本  宏(ABC)、西村 大介(ABC)、岡本 悦治(ABC)、(プロデューサー補:国実 瑞恵
主な演出 (監督:貞永 方久(1)、村川  透(2)、永野 靖忠(4)、工藤 栄一)(助監督:澤村 正喜(4)、三池 崇史)(記録:吉田 純子
原作 石森章太郎石ノ森章太郎)(「草壁署迷宮課おみやさん」(小学館)より)
局系列 ANN
制作会社 (制作:スタッフ・アズバーズ、ABC)
制作 山内 久司(ABC)、(制作担当:山口  豪)(制作主任:菅原日出男)
音楽 津島 利章、(選曲:山川  繁)(整音:小峰 信雄)(効果:東洋音響
主題歌 加藤登紀子「七色の罪」(作詞:加藤登紀子、作曲:佐藤  隆、編曲:星   勝)(ポリドール
撮影技術 内海 正治、(照明:内田 勝成)(録音:木村 瑛二)(編集:井上  治)(色彩計測:藤田 龍美)(編集助手:島村 泰司)(ネガ編集:藤山伊世子)(現像:東映化学
美術 川船 夏夫、(装飾:越智 和治)(小道具:尾関 龍生)(衣裳:目代 博昭)(美粧:杉浦 昌子

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