戦後間もない瀬戸内海の孤島、獄門島を舞台に村を統括する鬼頭家で次つぎに起こる三姉妹の無残な殺人事件の謎を金田一耕助が追う。孤島の陰湿な勢力争い、遺産相続をめぐる葛藤を背景に、孤島に流れる「血」から逃れることのできない人間の哀しい一面を浮き彫りにする。【以上、ファミリー劇場広報資料より引用】1946年夏、金田一耕助（古谷一行）は乗り合わせた復員船で、親友から獄門島の妹たちを助けて欲しいと頼まれる。以降、次々と殺人事件が起こる。連続枠の横溝正史シリーズ中、もっとも評価の高かった作品で、本作の評価をきっかけに監督・斉藤光正は劇場映画「悪魔が来りて笛を吹く」（横溝正史原作）を手掛けることになった。「獄門島」は、原作にある犯人解明の重要な手がかりが現在は放送禁止用語を連想させる語句のため、そのあたりを言い換えなくてはならないのが惜しまれる。一部資料では、音楽・真鍋理一郎と記載されているが誤り。【演技者…役名】「中村翫右衛門…了然（獄門島の千光寺の住職）、河原崎国太郎…荒木真喜平（獄門島の村長）、金子信雄…村瀬幸庵（獄門島の鍼医師）、島村佳江…鬼頭早苗（千万太のいとこで分家の娘）、梶原恵…鬼頭月代（嘉右衛門の孫の三姉妹の長女。18歳）、立枝歩…鬼頭雪枝（嘉右衛門の孫の三姉妹の次女。17歳）、萩奈穂美…鬼頭花子（嘉右衛門の孫の三姉妹の三女。16歳）、江幡高志…竹蔵（鬼頭家に仕える漁師のリーダー）、三笑亭若円遊…床清（獄門島の床屋）、原康義…了沢（了然の弟子）、滝沢修…鬼頭嘉右衛門（鬼頭家当主）、仲谷昇…鬼頭与三松（千万太や三姉妹の父）、斉藤美和…お勝〔カツ〕（鬼頭家の女中）、野呂圭介…釣り鐘が動いたと言う漁師、角野卓造…鬼頭千万太（鬼頭家の跡取り息子である嘉右衛門の孫。復員船の中で病死）、三善英史…鵜飼章三（儀兵衛の家の居候）、河原崎長一郎…清水（獄門島の駐在所の巡査）、浜木綿子…お志保（儀兵衛の妻）、古谷一行…金田一耕助（『蝶々殺人事件』を解決したと磯川警部が清水巡査に紹介する）、富田仲次郎…儀兵衛（鬼頭家の分家・分鬼頭の当主）、有島一郎…磯川警部（岡山県警捜査一課の警部。岡山県に赴任する前に金田一耕助と知り合っている）、二村民子…清水巡査の妻、北川陽一郎…村松（警察の医師）、大宮幸悦…海賊？、葉山葉子…お小夜（三姉妹の母親）。【この項、文：市村靖介】」【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（データ協力：市村靖介）】