NHKドラマ部で、組織上の職制としてプロデューサーが認められたのは、1966年大河ドラマの第４作『源義経』のときに企画を担当した合川明であり、合川は「そりゃ、やりやすくなったよね。クイズや他のドラマにつきながらやっていた仕事が、専任でできるようになったんだから」と語ったという。それまでは「番組の責任者」がどうもはっきりしない状態だった。だが、このプロデューサー・システムができても、制作スケジュールをきちんとするのが難しかった。管理面が厳しく、VTRが高額だったので編集カット数に制限があったり、スタジオが少ないばかりか凝り方も変わっていくので、技術陣の調整も大変だった。また、ドラマによってカラーの色をどうやって出すかも課題だった。【以上、志賀信夫著「映像の先駆者125人の肖像」（2003/03/30発行、日本放送出版協会刊）より引用】「主人を守って弁慶が仁王立ちで敵矢を全身で受ける壮絶な場面。敵矢が伊勢三郎（田中春男）の左目に刺さったシーンが子ども心に強烈だった。だれもが知っている物語を素材に美男子の歌舞伎役者の壮麗さを当て、前作「太閤記」以後の大河ドラマの安定を示したヒット作。【この項、「テレビごくらく事典」（讀賣新聞社刊）より引用】」源義経が主人公。本作主演の尾上菊之助は本作で共演した藤純子と1972年に結婚。「番組名「連続テレビドラマ」は台本表記　ＮＨＫ公式では「大型時代劇」　「大河ドラマ」表記は後年シリーズが定着してから後付けされたもの。【この項、文：のよりん】」なお、一部資料では沼野芳脩が本作のプロデューサーであったという記述がみられるが誤りで沼野は「美術」にクレジット表示されている。【役名（演技者）】源頼朝（芥川比呂志）、北条政子（大塚道子）、武蔵坊弁慶（緒形拳）、伊勢三郎（田中春男）、片岡太郎経春（草野大悟）、駿河次郎（尾上菊蔵）、亀井重清（金光満樹）、熊野喜三太（常田富士男）。【データ協力：のよりん、ME】