佐川夏江（松坂慶子）は、自分が７０歳になったことに激しく動揺する。一流企業のＯＬ時代、エリート社員だった和幸（風間杜夫）と結婚し、二人の息子を立派に育てた。専業主婦として幸せな人生を送ってきたつもりだったが、退職後にすっかりケチになった夫の寝顔を見ながら「今度生まれたら、この人とは結婚しない」とつぶやく。そしてテレビ番組に目を奪われた。世界的園芸家・山賀は、結婚前に夏江がフッた元後輩だったのだ。【以上、NHK番組広報資料より引用】「『今度生まれたら』（ＮＨＫ、真辺克彦・小嶋健作・大島まり菜脚本）は、どこにでもみられる穏やかな高齢者の家庭とその親戚たちの物語に光を当てた。松岡錠司演出・内館牧子原作ドラマとしては『すぐ死ぬんだから』（’20ＮＨＫ）に続いてのドラマ化となるが、同じ高齢者を題材とした原作ながらこちらは明快な解決が提示できるはずもなく、前作と違い誰かが死ぬことでの明快な形での締めもなく、結末に向けて盛り上げが難しい。映像化はさを困難だったことがうかがえる。導入部のなんとか視聴が持続できるぐらいの緩慢なテンポから徐々にシリアスな要素を増量させて盛り上げ、ラスト近くに至ると画面に食い入るように引きつけられるところまでにエスカレーションさせていった。その手法は巧みで、なかなか見ごたえのある好編に仕上がった。【この項、文：古崎康成（月刊「ドラマ」（映人社刊）2022年８月号より引用）】」【その他のクレジット表示】撮影協力：福生市(2)、八王子市(2)。【役名（演技者）】【役名（演技者）】佐川夏江（松坂慶子）、佐川和幸（風間杜夫）、高梨公子（風吹ジュン）、山賀敏男（小倉一郎）、島田信子（藤田弓子）、山賀佐保子（余貴美子）、ミキ（須藤理彩）、高梨由紀（篠原ゆき子）、マナ（佐々木春香）、司会者（小林麻子）、山賀敏男［青年期］（青木柚）。【出典：ドラマ本体のクレジット表示より採録（採録：古崎康成(2)）】