青雲の志をいだいて東京にでてきた一人の青年、春信介の波乱にみちた半生を通じて、胎動する明治の姿を浮きぼりにする。九州中津の武士の家に生まれた春信介は、1888年（明治21年）の秋、勉学と立身を夢みて文明開化の東京へ出てきた。彼は上京早々、やくざ者にだまされ、牛肉屋「今よし」の飲食代を押しつけられた。食い逃げと間違えられた信介は無銭飲食の借りを返す目的で「今よし」に住み込んで働くことになった。【以上、読売新聞1962/12/10付より引用】【放送日時補足】データ記載の放送枠は関東地区のNETにて放送された際のもの。関西地区では、MBSにて1963/04/03～1963/05/01、水曜19:00～19:30、「南海水曜劇場」（南海電気鉄道提供）枠で放送された。【役名（演技者）】春信介（服部哲治）、お竜（青山京子）、多吉（磯野秋雄）、江口環（馬淵晴子）、大西周作（山口崇）。【参考文献：「テレビドラマ」（雑誌、現代芸術協会刊）1962年３月号】