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ドラマ 詳細データミュージカル フラスコの中のモルモット

KRTVは、ミュージカル番組に弱かった。NTVについで、フジTVがさいきんのびだしているのにくらべ、どうも沈滞ぎみだった。このような暗雲をつきやぶり、KRTVのミュージカル番組の将来への希望をもたせてくれたのが、『フラスコの中のモルモット』である。きくところによると、KRTVは第二演出部において、今後ミュージカル・ドラマ、ミュージカル・ヴアライテイなどのミュージカル番組をそだてる計画があり、その第一回の試みが、この番組だそうである。第一作としては、たいへん成功した作品といえよう。ストーリーは、この種のプレーらしく、ごくかんたんであり、圭子(雪村いづみ)、廉子(根岸明美)の姉妹を中心にし、その恋人たちの行動から、青春群像を描き出そうとしている。圭子には心理学研究生荒木(岡田真澄)、廉子には福永助教授(伊藤素道)の恋人が配され、彼女たちの父の教授(江川宇礼雄)が蔭から支えている。まず能率学の助教授福永が「スピード・アップ」の主題歌を歌うように、せりふも動きもスピーディであり、ぜんたいに快適なテンポが流れていることに好感がもてた。ことに福永と廉子のコンビは早いせりふで話をし、スピード・アップを主張しているが、それは観念論にすぎず、センチでくよくよしているのがよくでており、圭子と荒木のコンビの行動や、周囲の活発な雰囲気から自然に動的テンポが流れでてくるのがよく描かれている。セットは思い切って省略し、象徴的な表現をかり、ゴルフの稽古場とコーヒー・パーラーを一つのセットで組んだりしている。この大胆さはむしろ新鮮ささえ感じさせた。マジック・スコープやフィルムを使い、カメラも思い切って動的に使用している。青春の歓喜や爆発が、そのまま映像化されていると思うと、父の教授が大学を去る心境や合理主義者の助教授が恋に悩む苦しさが、浪漫的に描かれている。これらは、ミュージカルなのだから、もちろん歌や踊りで綴られなければならない。浜口庫之助と三保敬太郎の音楽は、一人が主題歌のみを作曲し、一人が背景の音楽のみを作曲したのだそうだが、巧みに一致し、見事なアンサンブルをしめして成功している。作者の藤田敏雄は今年早々「私の選んだ人」で力量をしめし、また非凡な才を発揮した。バタ臭いところがかえっていい。今後ともミュージカルに精を出してもらいたい。最後になったが、演出家石川甫の功は十分認めなければなるまい。石川はシリアスなドラマのヴェテラン演出家として有名であるが、かつてNHKTVで数々のミュージカルを手がけた人で、今回の素晴らしい演出力も、その過去の蓄積があったからだろう。岩西浩の蔭の力も認めていることを記し、筆をおく。【以上、文:志賀信夫氏(「テレビドラマ」(現代芸術協会刊)1960/7月号より引用)】
キー局 KR 放送曜日 放送期間 1960/05/29~1960/05/29
放送時間 放送回数 1 回 連続/単発 単発
番組名 さくらSUNDAY.SCOPE
主な出演 雪村いづみ根岸 明美江川宇礼雄江川宇禮雄)、岡田 真澄伊藤 素道島田 妙子島田多恵子島田 多江)、水木  慧石間 健史
主な脚本 (作:藤田 敏雄
主な演出 石川  甫宮武 昭夫梅本 彪夫実相寺昭雄
局系列 JNN
音楽 浜口庫之助三保敬太郎、(オーディオ:吉田昭之助)(効果:東京テレビ効果団塩尻 礼司))
撮影技術 (TD:岩西  浩
HP
美術 (装置:小林 雍夫)(美術進行:梅沢班)(衣裳:山我 幸江)(化粧:永井 陽子

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