TBSテレビ二十九日夜、おかあさん『目の玉物語』（高橋二三作）は、物がよく見えすぎるばっかりに、いろいろトラブルをまき起こすおばあさんの姿をユーモラスなタッチで描いたもの。教訓めかさずに、老人のありがたさやいたわり方を考えさせたおもしろい内容になっていた。同時に家族からきらわれないようにするための、老人側の心得も示唆していた。浦辺粂子のおばあちゃんぶりは出色のできで、実感があふれており、むすこ役の藤原釜足も控え目な演技でうまかった。【以上、読売新聞1962/04/02付「放送塔」（投稿者：東京都世田谷区・高橋紀英・27歳・無職】提供：中外製薬。