女が、まるでカフェでおしゃべりしているかのような口調で世間話をしている。が、そこはアクリル板で外の世界から隔てられた拘置所の面会室。向こう側には、フリーライターの野元千明（夏川結衣）が彼女の話を聞いている。その女は、次々と男をだまし、うち二人を殺害した罪で起訴された三崎真由美（藤山直美）。千明が「私、全然モテなくて…男たちをだます方法を教えてください」と聞くと、真由美は、「だました男なんか、一人もおりまへん。ただあの人らに愛されてしもただけや」と言うのだった。いよいよ世間から注目される真由美の裁判が始まる。検事の岡部貴子（田中美佐子）は、上司の加茂（石丸謙二郎）から、注目の裁判だけにチャンスだが、失敗は許されない、と告げられる。競争率の高い傍聴席には千明の姿もあった。真由美は、殺していない、と無実を主張した。その姿を見た千明は、世間で騒がれている真由美のイメージとは違う、どこか凜とした優雅ささえ漂う印象を受ける。被害者の飯塚（岸部一徳）の娘・緑（小池栄子）が証人台に上がった。飯塚と真由美は骨董鑑賞サークルで出会い、付き合い出してから飯塚は、合計400万円以上を真由美の口座に振り込み、自宅全焼により死亡。たばこの不始末が原因とされ事故死として処理されたが、真由美が飯塚の口座から引き出したとされる900万円の行方は不明。法廷で、飯塚は亡くなった奥さんの宝飾類など、何でも自分にくれた、と語る真由美に、緑は「父があんたみたいなブスに本気になるわけがない！」と逆上する。貴子が裁判で疲れて家に帰ると、年下の夫・慶介（長谷川朝晴）が女友だちと携帯で楽しげに話していた。週３日大学の講師をしているだけの夫のお気楽さにイライラする貴子。そんな貴子に法廷で真由美は、「私は今までたくさんの男を幸せにしてきた、検事さんもご主人を幸せにしてあげてます？」と聞く。昔の真由美を知る友人の玲子（キムラ緑子）に話を聞く千明（夏川結衣）。真由美が手に入れたはずの２億円のうち１億円以上の使い道がわかっていない。真由美の真相をつかもうと、どんどん真由美の不思議な魅力に取り憑かれていく千明は大阪へ向かい、デートクラブで働いていた頃の真由美を知るスナックのママ・玲子（キムラ緑子）を訪ねるが、「お前らに真由美の何がわかんねん！」と追い返される。もう一人の被害者・森園（近藤芳正）は、真由美と婚活サイトで出会うが、睡眠導入剤を服用し、浴槽で死亡。森園が引き出した500万円の預金の行方はわかっていない。貴子は、森園が死亡した日、びしょ濡れになった真由美を見たという、当時交際していた長谷川（甲本雅裕）という男を重要な証人としてつかんでいたが…。 一方、千明は玲子から話がある、と言われ、真由美の知られざる重要な事実を知ることに…。【以上、フジテレビ広報資料より引用】撮影協力：オンワード総合研究所、古福庵八王子店、コーヒー＆スナック　舞、東海大学医学部付属八王子病院（東海大学医学部附属八王子病院）、毎日ビルディング、目黒区役所、第一ホテル東京シーフォート、桜井ビル、In Field、家具は村内。協力：ビデオスタッフ、フジアール、撮影のはしもと、松竹、ザ・ホライズン、ジースタッフ、メディアハウス、国際放映。車輌：マエダオート。