「謎の事件一　大奥が隠し続けた開かずの間」…最盛期3000人を超す女中たちが勤め、男子禁制の世界を作り上げていたという、江戸城・大奥。その女の園では、将軍でさえ自由に出入りできないほど厳しい規律に守られ、世にも恐ろしい女の戦いが繰り広げられていた。そんな大奥には、ある事件をきっかけに厳重に封印され、奥女中から「開かずの間」と呼ばれ恐れられた一室が存在した。なんとその部屋では、黒紋付を着た老婆の霊が度々目撃されているという。一体ここで何があったのか？「開かずの間」はもともと、「生類憐みの令」で知られる５代将軍・徳川綱吉の御台所・信子の御座所だった。幕府の公式記録では、当時江戸で流行していた麻疹によって綱吉が死去し、その一か月後、正室の信子も後を追うように麻疹でこの世を去ったとされているが、当時から「綱吉と信子の無理心中」という噂が絶えなかった。果たして、幕府は一体、何を隠そうとしたのか。そして度々目撃される老婆の正体とは。「謎の事件二　恋に狂い江戸に火を放った16歳の美少女」・江戸本郷近辺の八百屋八兵衛は、大火の被害にあったため、一家で旦那寺である駒込の吉祥寺に仮住まいすることになった。八兵衛の16歳になる娘・お七は、ある日の夕暮れ、寺の小姓・小野川吉三郎と出会い、お互いに惹かれあう。しかしお七は裕福な商家の箱入り娘。吉三郎とは住む世界が異なり、許されない恋だった。それでも二人は、人知れず愛し合っていた。八兵衛一家が新居に戻ることで離れ離れになり、お七は次第に塞ぎこむようになってしまう。医者にも治せぬ恋の病は、お七の心を狂わせていった。そして、「もう一度火事で焼き出されれば、愛しい吉三郎に会える」と考えたお七は、江戸の町に火を放ち、町中を紅蓮の炎で焼き尽くす…。しかしその記録は歴史書にはまったく残っていなかった。末永く語り継がれるお七の真実とは一体…。「謎の事件三　小林一茶の妻が謎の死！」…小さく弱きものに優しい目を向けた人間味溢れる彼の俳句は、今もなお色あせない。その一茶の最初の妻・お菊は、37歳という若さで謎の死を遂げていた。さらに24歳年下の雪と再婚するも、結婚生活３か月という短さで里へ帰ってしまっていた。このころの一茶の日記には、謎の薬草に関する記述が詳しく載っていた…。もしや…毒?!ところが、菊の死因は「過労死」だったという。それでは、一茶の日記にあった謎の薬草とは一体何だったのか!?日記に記された、一茶の驚くべき生活とは…。」協力・麻布プラザ。資料提供・国立国会図書館、国立歴史民俗博物館、東京都立中央図書館特別文庫室。