日本史の謎めいた出来事や知られざる実態をサスペンス風ドラマで「再現」してみようという企画だ。司会は俳優の船越英一郎ら。例えば、1657（明暦３）年に江戸であった大火を巡る少女の呪い説。男性に一目ぼれした少女が恋患いの結果、命を落とす。その後、少女の振り袖を手に入れた２人が相次いで亡くなる。供養のために寺で振り袖を燃やしたところ、舞い上がって寺に燃え移ったのがきっかけという話。これ以外に江戸幕府による放火説もあるといい、その動機を聞くと、確かにもっともらしい。ほかに、織田信長が黒人の宣教師を気に入って武士にした逸話や、嫉妬渦巻く江戸城大奥のいじめや謀略のすさまじさなど。船越が日頃登場する２時間ドラマのようにすっきりとは解決しないが、歴史の隠れたサイドストーリーとして興味深く見られる。【以上、文・高橋昌宏（「朝日新聞」2007/09/18付より引用）】新聞ラテ欄に表記されたサブタイトルは以下のとおり。「▽衝撃…大奥史上最悪禁断スキャンダル結末▽秘話…織田信長支えたファーストサムライ▽戦慄（せんりつ）…江戸焼き尽くした「のろいの振り袖」龍馬暗殺▽船越英一郎」。