一人暮らしの和田芳雄（左とん平）は、半年前に事故に遭い、それ以来、ヘルパーの築田ともみ（永作博美）に来てもらっていた。当初は車椅子生活だったが、今はすっかり回復。さらに芳雄は、重大な決心を胸に秘めていた。ともみが通いはじめて半年。その間、今までの人生にはないような充実感を味わった芳雄は、思いきってともみにプロポーズをしようと決めていたのだ。ライバルと思しきともみの幼なじみ、和彦とは、どうやらしばらく会っていない様子。チャンス到来とばかりに、プロポーズのための花束を用意した芳雄は、自分の決心を、ともに暮らす亀のサトさんに告げるのだった。ところが、やって来たともみは、ヘルパーとして来るのは今日が最後だと告白。仕事をやめるというのだ。この仕事は天職で、一生続ける、とともみから聞いていただけに、驚く芳雄。なんで…とたずねる芳雄にともみはあっさりと答える。結婚することになった、と…。【以上、朝日放送広報資料より引用】「一人暮らしの初老の男・和田芳雄（左とん平）が飼っている亀のサトさんに話しかけている。今日、交通事故に遭って以来、来てもらっているヘルパーの築田ともみ（永作博美）にプロポーズするのだという。ともみは芳雄のメール友達である和彦の恋人らしいのだが、最近、和彦から貰ったと聞いていた指輪を外しているのもチャンスなのではないかと考えている。そこへ急にともみが来るので驚いて、見ていたアダルトサイトのバイアグラを購入しそうになる芳雄。ともみはいつも通り病状を聞いたりしてヘルパーの仕事を済ませるが、実は今日でヘルパーは辞めると告げる。ともみは結婚して、パリに移住するという。芳雄は和彦がお菓子屋さんだと聞いていたので驚く。結婚相手は和彦ではなく、三ヶ月前に知り合った外資系のサラリーマンだという。それを聞いて芳雄は猛反対をする。芳雄とともみは口論になる。芳雄も決して過去に結婚しようと思わなかったわけではないことを語る。亀に名前を付けているサトさんというのが、その相手だったらしいのだ。しかし、幼なじみだった彼女は芳雄のプロポーズを待ち続けていたが、意にそぐわない見合いをして結婚、新婚旅行で事故に遭い、死んだらしい。それ以来、芳雄はプロポーズしなかったことを後悔しつつ、独身を続けてきたのだ。それが今のともみの姿と重なるのだ。姿を隠していたサトさんが折り畳まれた芳雄の車椅子を倒す。芳雄は意を決して、ともみにプロポーズをする。しかし、芳雄はややともみとサトさんを混同しているようでもある。興奮したためか、芳雄は後遺症かららしい頭痛に襲われる。そこにメールが届く。和彦からである。サブジェクトには「ともみのこと」とある。ともみは直接会って話すので、読みたくないと言い、食事の用意を始める。芳雄がメールを読むと、ともみにプロポーズしようと思うということが書かれてある。「ぼやぼやしてると後悔するよ」と返事を出す芳雄。そして、続いて届いたアダルトメールのバイアグラをまた間違えて購入してしまうのだった。【この項、文・市村】」協力・MEW、オフィス・ウィンズ。