第１次大戦直後、シベリアに流刑されたポーランド人の孤児を救った日本人の姿を、実話をもとに描く。関西テレビ放送開局45周年記念ドラマ。「大正時代、大阪赤十字病院の看護婦、青木葉子（竹内結子）は総婦長の志津谷（いしだあゆみ）から同僚の和地典子（山本未來）と共に、新設されるシベリアで親を失ったポーランド児童の収容所で勤務することを命じられた。到着した児童たちの姿に葉子たちは絶句した。いずれも衣服とはいえないボロをまとい、裸足の子も多い。しかも皮膚病のためか悪臭が鼻をつく。早速葉子は柿沼医師（吹越満）らと子供たちの健康診断を始めたが、８歳ぐらいのカミル（イグナツィ・ザレフスキ）という少年のことが気になった。耳は聞こえるのに一切しゃべらない。カロリナ（アグネシュカ・ピカワ）という少女が姉のように気づかっていたが、いつしか葉子につきまとうようになった。そんな最中、葉子に悲報が届いた。恋人で新聞記者の本多隆則（坂口憲二）が内戦中のロシアで銃撃されて亡くなった。悲しみをこらえて勤務を続ける葉子は、元気を取り戻してきた子供たちを海水浴に連れていった。嫌がるカミルと一緒に海に飛び込んだ瞬間だった。「レフ！」。カミルが初めて声を発した。レフ、それが少年の本当の名前だった。やがてレフの苛酷な過去が明らかになった…【関西テレビ広報資料より引用。採録・法水】時代考証・天野　隆子。協力・日本赤十字社。撮影協力・小樽フィルムコミッション、小樽市、小樽市教育委員会、学校法人遺愛学院、石狩市、石狩観光協会、石狩温泉番屋の宿。