函館湾のナイトクルーズに出発した客船「ブルームーン」で、大鳥貴金属の新作ジュエリーショーが華やかに行われた。このツアーを企画した添乗員・夏木梨香（菊池麻衣子）と、その姉で旅行評論家の香奈（国生さゆり）は、船内で遠縁の警視庁広域捜査官・小早川雅彦（辰巳琢郎）と再会する。小早川は、幕末に海底に沈んだ榎本式揚の軍艦「開陽丸」に積まれていた「金塊」にまつわる事件を追って、部下の伴内警部（矢崎滋）と潜入捜査を行っていた。開陽丸の金塊と称して、盗んだ金をさらに高く売りさばいている窃盗団「金狼」の正体をあばくため、大鳥貴金属社長・大鳥文雄（鶴見辰吾）を主犯格としてマークしていたのである。その金塊の取引が船底の機関室で始まり、小早川も接待客を装って潜入する。しかし主犯格らしき仮面の男は闇に乗じて姿を消す。小早川は後を追いかけるが、高速ボートで逃げられてしまう。客船が函館港に到着した直後、船内で大鳥貴金属の宝石鑑定人・野本るり（大竹一重）が死体で発見される。発見したのは、大鳥文雄。首にはスタンガンの痕があり、死因は感電によるショック死ととれた。死体の側には「Y&H」と刻まれた男物の指輪が落ちていた。警察は既に下船した13人の乗客の中に犯人がいると睨み、その身元確認を急ぐ。下船した乗客の中には、名前と住所がデタラメな男女の２名がいた。小早川は、先頭を切って下船した2人連れの男女を頭に浮かべる。【以上、テレビ東京広報資料より引用】地上波NTSC方式では、TX系にて2003/05/07、「水曜女と愛とミステリー」枠（水曜20:54～22:48）で放送された。