都内にある信用金庫で融資課長を務める木暮公平（藤田まこと）の元に、群馬県の伊香保に住む一人娘・泉から、突然呼び出しの連絡があった。泉は、６年前、妻のある男の子供を妊娠して家出。公平の故郷・渋川が近い伊香保でめぐみという女の子を出産した後、泉は地元の割烹旅館で働いていた。公平は、高校時代の親友で刑事の田代（竜雷太）に泉を見守って欲しい、と頼んでいたのだ。公平が泉に会って程なく、めぐみが行方不明になり、公平が働く信金理事長宅に１億円の身代金を要求する脅迫電話が入った。警察は犯人側の要求に従い現金を榛名湖畔に運び、やがてめぐみを無事保護。現金も回収。まもなく、泉、めぐみ、そして、めぐみの父親らしき男の３人が車に乗っていたとの目撃証言が出てきた。めぐみの証言などから分かったその男の名は、都丸佑一（寺杣昌紀）。公平が新規の融資をストップしたため、倒産に追い込まれた元会社経営者だ。その妻・淳子（一色彩子）の話によると、会社の倒産後、都丸は中小企業診断士の資格を取り、新たなスタートを切っていたらしい。ところが、ひとまず解決と思われた事件は、泉と都丸の死体発見で暗転した。【以上、NTV広報資料より引用】「藤田が、子どもを信じないで親といえるかと苦悩し、耐える父親をうまく表現している。けれど物語としては、共犯者の犯罪への参加動機が弱く説得力を欠く。【「試写室」（「朝日新聞」2002/01/29付掲載）より引用】」